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ソードアート・オンライン 〜白の剣士〜
対話
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から・・・』

「届けぇええええ!!!」

渾身の力を込めた刃は竜巻を切り裂き、それと同時に辺りを光が包んだ───。

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目を覚ますとそこは青空の広がった草原だった。果ての見えないどこまでも澄んだ世界。

「ここは・・・」

シオンは自分の姿を見て異常がないことを確認する。しかし今まで装備ではなく、白のシャツとジーンズという格好になっていた。
あえて、突っ込まないでおこうと思い、辺りを見回す。すると後ろから声がした。

「シオ、ン・・・?」

「ッ!!」

シオンはその声に引かれるように振り返る。
そこにはかつていたあの世界(・・・・)で愛したあの人がいた。
シオンは涙を抑えて言った。

「エリー・・・!」

エリーシャはシオンに抱きついた。
その顔は涙に濡れていた。

「やっと、やっと会えた・・・!」

「ああ、お帰り・・・」

シオンも静かに涙を流す。

「ずっと、ずっと待ってた・・・!」

「言ったろ?迎えにいくって。聞こえてたよ、お前の声が、思いが、願いが」

シオンはエリーシャをいったん離すと。

「だが、感傷に浸ってる暇はない。分かってるな?」

その言葉にエリーシャの表情は引き締まる。

「うん、分かってる」

シオンはエリーシャの頭に手を置いた。

「よし、それじゃあはやくここから出るか。そんでもって・・・」

シオンは何か楽しそうな風に言った。

「うん」

「須郷を、いや、オベイロンを・・・」

二人は口元に笑みを浮かべて言った。

「「ぶっ飛ばしに行こうか!!!」」

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

視界が開けたのは暫くしてからだった。激しい戦闘の末に残ったのは修復が追いつかずノイズが多く残るフィールドだった。
そこに残っていたのはキリト、アスナ、そしてオベイロンだけだった。

「おい、シオンたちはどうなった!?」

「エリーシャちゃんもいない!!」

「ふ、ふはは、ふははははは!!!バカめ!相討ちとはざまぁないな!!」

オベイロンは高笑いをあげる。
キリトとアスナはただ呆然とするだけだった。

「そんな・・・」

「さあ、邪魔者が消えたところで続きを始めようか!!」

オベイロンは自身の勝利を確信していた。
しかし───。

「誰が居なくなったって?」

「なッ・・・!」

その声はオベイロンの後ろから聞こえた。その声は自分の手中に納めていたはずの者の声だった。

「そんな、まさか・・・!?」
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