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少年と女神の物語
第九十一話
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は一度ひきます。いつか記憶が戻れば、あなたも元に戻るでしょう」

 それだけ言い残して、その人は飛翔の術でこの場を去った。
 ナーシャちゃんの過去・・・そこに何があるのかは分からないけど、

「大丈夫よ、ナーシャちゃん。何があっても、私たちはみんな家族なんだから」
「・・・」

 それでも、妹がこんな落ち込んだ顔でいるのは、我慢できない。

「ね、武双君?」
「ん?・・・まあ、そうだな。状況は分からないけど、何かあったら俺がなんとかしてやるよ」
「・・・・・・そう、か。なら、ボクをまかせてあげてもいいぞ?」

 うんうん、これでこそいつものナーシャちゃん!

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