入学してもぼっち
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でね。てなわけで、今日は全部オレのおごりです。好きなだけ飲み食いしていって下さい」
その日の内に抱えている在庫を全て処分し、更には何処からか持ち込まれた酒を飲みながら朝まで宴会を続けた。
「学園ですか。そう言えばそんな年齢でしたね」
宴会を終えてから冥界に戻ったオレに伝えられたのは上級悪魔の子供(とは言ってもそこそこ成長した大人の一歩前位の)が通うことになる学園に入学することになったということだ。上級悪魔の子供はこの学園で他の家との付き合い方を学んでいくのだ。普通の勉強に関しては家庭教師に教えられているのが普通なので、付き合い方の方に力を入れるのが基本だ。
「入学自体は2週間程先だが準備を考えるならギリギリと言った所だろう。それから領地の一部をお前に任せる。屋敷の方は用意してあるし、代官として使える者も用意してある。詳細は資料にまとめてある」
渡された資料に簡単に目を通す。
「話は以上だ。家の名を穢す様な真似だけはするな」
「分かりました。失礼します」
書斎から退出して、早速用意された屋敷へと向かう。さすがに人間界の屋敷の様に管理されていないと言う事は無かったが、中々に年期の入った屋敷だった。ここに来るまでに領地の詳細なども調べておいたが、これと言った物は何も無く、用意された人員もこれと言った人材は一人も居なかった。これなら失敗する事は無いだろう。成功する事もほとんど無いけどな。
「一人でも良いからそこそこ優秀で信用出来る奴が欲しいな」
まあほとんど知られていないオレの元に来てくれる者など一人も居ないがな。
「とりあえずは現状維持のままで良いだろう。目に余る様な奴がいるなら取り除いて領民から新しく雇えば良いか」
資料に目を通しながら屋敷を出てマントで空を飛ぶ。久しぶりに冥界に戻ってきたけどあまり変わってないな。相変わらず娯楽の類が極端に少ない。娯楽に関しては人間界が一番発達しているとは言え、もう少し頑張って欲しいな。
冥界に戻ってから一ヶ月が過ぎた。学園に入学するまでは与えられた領地の様子を見て回ったり、部下の様子を確認していた。資料通り可もなく不可もない人材だったが、領地を維持するにはちょうど良い人材だったので安心している。おかげで身体と魔力を鍛え直すのに十分な時間が取れたからな。
そして、いざ学園に入学したのだが最初の一週間で通う意味を見いだせず、残りの一週間で恐怖の代名詞になってしまった為に図書館の蔵書を漁る毎日になっている。
行われる授業は既に家庭教師に習っている様な事だけで(後に判明したのだが父上が嫌がらせで先に習わせていたようだ)受ける意味がなく、派閥的な物は学園に入学前から家の繋がりで作っているのが普通らしくオレはボ
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