十話
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○ラウラ視点
「お待たせ、行こ?」
「そうしようか」
私はお兄ちゃんと無事合流できた。
「お兄ちゃん」
「なんだ?」
「手、繋ごう」
「構わんよ、ほら」
何とかお兄ちゃんと手がつなげた。クラリッサ大尉の言ったとおりだ。それにしても手を繋ぐと幸せな気分になる。お兄ちゃんの手は温かいしドキドキする。
○ホムラ視点
ラウラが手を繋いできた。普通妹と兄は手を繋ぐものなのだろうか?知らないことの答えがでるわけがない。後で一夏にでも聞いてみるか。
「最初は水着を見に行こう」
「うん」
俺とラウラは水着売り場に向かった。
「見てあの二人!恋人かな!?」
「あの銀髪の子可愛いね」
「けど、あの男の人も格好良くない?」
「うーん?私は苦手かな?目がこわい」
「確かに鋭いね」
すれ違った少女達がこちらを見て話していた。余り気分の良いものではない。
※ ※ ※
さて、ラウラの水着を選ばなければな。因みに俺の水着は黒色の物を購入した。余り派手なモノは好かない。
「じゃあ、何着か試着してみるね?」
「ああ、ゆっくり決めるといい」
試着室のカーテンが閉まった。俺は壁に寄りかかり目を瞑って待った。
恐らくラウラには黒が似合うだろう。銀髪が綺麗だからな。しかし、同じ銀髪でもエリスとは随分と違うものだな……。エリスには赤や白が似合ったんだがな。
「ちょっとそこのあんた」
「何かようかな?」
「これ片付けときなさい」
何を言っているのだこの小娘は。
「なぜ故に俺がやらねばならない?」
「はぁ?男が口出しすんじゃないわよ」
……解せんな。話が通じない。なぜ俺がやらねばならない。
「フム……こういう輩は無視するのが良いな」
「ちょっとあんた何言ってるのよ?」
小娘は怒っているようだな。愚かな奴だ。
「自分でやればよいだろう。自分を研くことを止めるとすぐに腐ると思うのだが?」
まあ、戦闘と同じだな。日々の研鑽を止めるとすぐに衰える。
「あんたには関係ないでしょ!」
「関係ないなら自分でやってくれ」
まだ言ってくると思ったその時
「お兄ちゃんこれどうかな?」
「ん?可愛いな。似合っているよ。髪型もいい」
目に入ったラウラの姿は可愛いだった。流れるような銀髪を左右に分けている彼女は普段との違いからかとても可愛いく移った。黒色の水着も似合っている。
「無視してんじゃ「煩い黙れ女」」
「もういいわっ!」
ずっと絡んできた小娘はラウラに一喝され去っていった。
「さて、他にも着るか?」
「これでいいよ。お兄ちゃんが誉めてくれたし」
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