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「メ」から始まる異世界日記
月明かりの中に
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「さっきまでいた洞窟…なのか…?」
そこには心なしかさっき来たときより暗く見える洞窟の入り口だった。


メン洞窟と呼ばれるこの洞窟は俺たちみたいな戦える奴らなら大丈夫なんだけどあんまりこの周辺の人たちは近付かないんだ。夜な夜な女性の悲鳴とかが聞こえるらしいしね。俺たちはギルドに届いた依頼(クエスト)を受注してきていた。依頼内容は近くの羊飼いの人からで「洞窟に肉食獣がいるらしく羊の数が毎晩減っていってるんだ。たぶん洞窟にすんでるからなんとかしてくれ!」な感じだった。そんな依頼でもない限りは近づきたくないんだけどなぁ…まぁ、依頼より重要なことかも知れないし…とかいって自分たちの跡(正確には俺と一緒にきていたあの女どもの跡)を追跡していた。取りあえず中に入ればなんかあるだろと思って追跡できる限界位まで歩いてきた。そしたら灯りが見えた。
「あれ…? あれは……」
なくしてた灯りじゃん!? 水に流されたぐらいじゃ消えないよ? なにがどうなってひかってるのかは…考えるよ? 多分、筆者が。
ともかくここまで流されてきたのかと思えばそうでもないらしい。
「ギルドの者です〜 誰かいますか〜?」
一応声を出してみると
「こっちだよ! こっち!」
と女性の声が聞こえたので行ってみると…そこには!
腰を抜かしてぺたんと座る、可愛いヒロイン…ではなくおばさんだった。
「っ〜〜〜!!」
このやり場のない怒りはどうすれば…と思ってたらおばさんが指差すもんだからそっちの方に進んでいくと… いた。1メートルくらいへこんでるところがあった。その上の岩肌はぶち抜かれ、月明かりが差し込んでいた。その月明かりに負けず劣らずキレイな銀色の髪をした色白な女の子が倒れてた。さすがにヒロインだろとかは思わなかった。というか思えなかった。そんな考えなんか飛んでいくくらいキレイだった。見惚れてた。月に雲がかぶったのか月明かりが弱まり、我に返った。
「たたた…助けないと!? てかどうやってだよ俺!?」
う〜んとえっと…なんて情けない言葉をあたふたつぶやきながらウロウロしてると…
「だれ?」
「ん!? 起きた!?」
「だれ?」
「おれは、泣く子も黙る主人公の…」
「違う。」
「は? あ、後ろのおばさん??」
「…」
「はぁ…おい、おば…さ…ん…?」
少女の声もまた透き通っていて、月明かりをそのまま色にしたようなキレイな銀色の髪や少しでも触れると崩れそうな儚く白い肌とあいまってこんな人間も生まれるのかと疑問を持つほどの美しい少女だった。いや…同い年かな?
そんな俺の止まるところを知らない感想を止めた奴がいた。おばさんだ。いや、おばさんだったと言うべきか。
「てかおっさんじゃねぇか!?」
バンギのおっさんとさほど変わらない年齢の男がそこにはいた。
「ふむ、わ
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