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IS<インフィニット・ストラトス> ―偽りの空―
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第四十一話 同志と苦悩
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てきてはぅ」

 デュノアさんから聞く織斑君の話、そこだけ聞いていると本当に彼の性癖を疑ってしまうような内容が多い。まぁ、とりあえず。

「織斑君? 男同士でもセクハラは成立するんですよ? 国が違えば文化も違うんですから言動には気をつけたほうがいいですよ」
「へ? セ、セクハラ?」
「その……いきなり裸でにじり寄られたりしからびっくりんだよ?」

 僕の言葉に驚く織斑君と、ようやく落ち着いたのか理由を告げるデュノアさん。

「そ、そんな大げさな」
「もしかすると今までも着替えや部屋で似たようなことがあったのではないですか? 男同士だから、という理由であっても文化的に慣れない子もいるのですから。嫌がる子に無理矢理というのはいただけませんね。それとももしや……本当は男の方がいいんですか?」

 前々から彼女も悩んでいたようだし、この機会に釘を刺しておくことにする。まぁ、あんまり強く言っても二人の仲に影響が出そうだし、少し茶化すけど。
 いや、本当に冗談だよね? なんか本当にそっちの気があるかもと考えてしまったら少し引いてしまった。

「……へ? あ、いやいやいやいや! そんなことないですって! 俺はちゃんと女の子に興味があります! 西園寺さんの水着姿だってすごい綺麗でさっきだってちょっと見とれて……あ」
「そ、そうですか……ありがとうございます?」

 いきなりのカミングアウトに別の意味で僕は少し引いてしまった。
 そうか、さっき彼が顔を赤くしていたのは僕の水着を見てだったのか……どちらにしろアウトだよ。いやまぁ、僕も客観的に今の姿を見たら同じ反応をしたかもしれないから何とも言えないけど。
 ふとデュノアさんを見ると微妙な顔をしていた。まぁ、彼女も僕のことを知っているから複雑な心境なんだろう。ふと目が合うと、アイコンタクトでお互いを慰め合った。うん、彼女は裏切りものではなく、やはり同志だ。

「あ、いたいた。一夏〜……ってなにしてるの?」

 傍らで何やら地に伏して落ち込んでいる織斑君と、再び絆を確かめ合っている僕とデュノアさんを見て、声の主である鈴さんは訝しげな視線を送ってくる。

「い、いえ。なんでもないですよ?」
「う、うん。なんでもないよ?」
「あ、あぁ。なんでもないぜ?」

 僕の返答に続いて二人も答える……けどこれじゃ何かあったって言ってるようなものじゃないか。

「はぁ、いいけどさ。みんなあっちにいるから早く来なさいよ」

 言及は避けてくれた鈴さんに感謝しつつ、僕らは皆が待つという場所へと向かった。



 ……そこから先は大変だった。
 無理矢理織斑君にサンオイルを塗ることを強請るセシリアさんに、なぜか肩車をしてもらって巡回させる鈴さん、用意したお弁当を自分の箸でな
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