暁 〜小説投稿サイト〜
「メ」から始まる異世界日記
始まりは変化球
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こんな野太いおっさんの悲鳴じゃなかった…とすると………どこだ?」
「野太くて悪かったなクソガキ!」
「そうだおっさん!! おっさんがぶっ飛んでくるとき声が聞こえなかった? たしか女の子の悲鳴だったきがするんだけど…」
「はぁ? …あぁ、たしかに…ん? おかしいな…」
「おかしいってなにが?」
「俺があんなスピードでぶっ飛んでたにもかかわらず…声がえれぇキレイに聞こえたなぁ…とな」
「たしかにあのスピードだったら風きり音もすごいはず…」
そこまできてようやく理解した。
「頭に直接…話しかけてきた…のか…?」
「おいおいクソガキ…人の頭に直接話しかけるのは…」
「そうねぇ…たしかに並大抵のことじゃないわねぇ… でもそしたらその女の子は近くにいるんじゃないかい? コウ?」
「探してくる…!」
「気をつけてねぇ! ちゃんと帰ってくるんだよ!!」
「おう、骨はひろうぜ! クソガキ!!」
「縁起でもないこと言わないっ!」
バシッ!
「ぶっ!!」
 2人の漫才を背に俺は走り出した。
俺の魔法は剣精。妖精の精ではなく、精錬の精。任意の場所に任意の剣を作ることが出来る。そして俺の能力は追跡。動いているもの、例えば剣筋や弾道などがラインに見える。だからある程度の予測はできる。まぁ、空から降ってくる人の追跡なんてやったことないけどやるしかなかった。
しかし空からなんて追跡できねぇし…
 そこで俺は間違いに気づいた。風きり音はおっさんが原因だった。風きり音が聞こえたから俺はとっさに上を向いたんだ。
でも違う。あの悲鳴は…上からじゃ…ないのか? だとすると…他に悲鳴の聞こえそうな場所…
「さっきまでいた洞窟…なのか…?」
そこには心なしかさっき来たときより暗く見える洞窟の入り口だった。
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