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【IS】例えばこんな生活は。
例えばこんな願いを抱くのはおかしいかな
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報の一部公開したんだけど・・・駄目だね、私は。普通じゃないから、誰も集まらないっていう結果は全然想定してなかった。他人の心が理解できないのに宣伝で売り込みなんて、そもそも矛盾してた」
「だから派手な事件を起こしてISが強いと知ってもらい、人が集まる様にしようと思った訳だな」
「でもそこでまた失敗。あれは規模を大きくし過ぎちゃった。人は集まったけど、あそこで私が厳選なんか始めたら今度は”普通”になった後に過ごせる世界そのものが滅茶苦茶になっちゃう」
「ISの持つ力を世界は見てしまった。そんな力を日本、というよりも一個人が独占すれば、必ずそれを奪おうとする多くの国家、組織が動き出す。さすれば・・・・・・成程確かに、下手をすれば戦争だ」
「だから・・・それ以上自分でやれば事態が悪化する一方だと思って、アラスカ条約は他人に殆ど丸投げしたの。あれの草案、ゾルダーク博士に考えてもらったんだ」
「ISコアの製造を途中で止めて失踪したのは、何故だ?」
「あれ以上作っても私の求める”ひな形”にはならない。そもそも、あれは私が過ごす日本の女性をモデルにする筈だったのに、世界中をある程度鎮静化させるために急遽いっぱい用意したんだよ?それは日本人女性のじゃなくて、世界の女性のひな形だよ。その後で女尊男卑社会が形成されたのも予想外。一国につき10個以下のISコアで国防なんて担えるはずがないのに、馬鹿だよね」
「・・・・・・要するに、もうお前では手が負えなかった訳か。自分がいても火種になるから、それならばいっそいない者として扱ってもらおうと逃げ出した」
「そこでまたまた失敗。ISのフラグメントマップの形成速度を意図的に抑制するプログラムを急きょ組まないといけなくなったから、箒ちゃんを保護する余裕が全然なくなっちゃった」
「抑制した理由は・・・過剰な女尊男卑感情を取り込まないようにか」
「そうだね。でもそれに蓋をしたせいでフラグメントマップの成長は当初の予想の10分の1以下にまで落ち込んだ。スペアプランとして考えていた、ニヒロの孵化を中心とした先行生産核(ロストナンバー)プランの方が・・・個々はともかく計画全体としては成長が速いくらいだった。でもあのコアは渡す相手を選考できても環境が限定される。あくまでスペアプランでしかなかった。だから・・・・・・そこでいっくんの出番。ひな形のひな形になったヴァイスちゃんといっくんを組み合わせて、それを偏った性別感情の抗体として働かせる。上手くいくようならそのまま抑制プログラムを少しずつ解除する筈だった」

箒は、その会話を延々と部屋の外で聞いていた。千冬が、束と先に話をさせてほしいと申し出たからそれに頷き、外で待っていたのだ。箒は、珍しく逃げも隠れもせずに学園に滞在する束に今まで聞きたかった全ての事をぶつける気でいた。
だが、
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