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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターンEX 鉄砲水と光、光、光
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。が、そんなフリーチェーンで使うようなカードが伏せてあるのならばそもそもセイヴァ−・ドラゴン召喚時に使用してセイヴァ−・デモンの召喚を防げばいいだけの話であるのでこれは除外できる。そして破壊を行わないタイプの攻撃反応カードを使ってきたとしてもそれは十中八九トラップカードであろう。その場合は先ほどGの効果でドローしたカード、攻撃宣言時に相手が発動したトラップを手札から捨てることで無効にできるチャウチャウちゃんの効果を使えばいい。つまり、この効果が届くと同時に彼は勝利を手にするに等しいのだ。
 だが、その推測にはたった1つだけ欠点があった。それは、今の推測全てが前提条件としてセイヴァ−・デモン・ドラゴンの効果が通っていないと意味がないという点。実際その力が届く寸前、シーラカンスの力は本体もろとも一つの魔方陣に吸い込まれていった。

「何!?」
「あんまり好き勝手させるかよ!リバースカードオープン、水霊術−葵!このカードは自分の場の水属性1体をリリースし、相手の手札1枚を墓地送りにすることができる。俺はこの効果で、シーラカンスをリリースするぜ!!」
「だ、だがシーラカンスは聖槍の効果を受けた!なのになぜ………ハッ!」

 痛恨の判断ミス。普段の彼ならば決してしないであろう、最悪の選択だった。この瞬間、勝負の流れは完全にユーノの方へと傾いたといえるだろう。シーラカンスが光の槍に貫かれてわななきながらも鏡の中に吸い込まれ、セイヴァ−・デモンの効果が不発になる。

「悪いが、水霊術の発動条件はコスト、さ。確かにこれが効果の一部だったらパーになってたろうが、聖槍といえどもモンスターをコストに使用するのだけは止められないぜ。それじゃ、改めて手札を………ほう、チャウチャウちゃんか。惜しかったな」

 余裕めかしたセリフを吐きながらも、次に来るであろう衝撃に備える。なにしろこれでやることは全部やってしまったのだ、この次の攻撃を止める方法はない。2体のドラゴンのうち、どちらがやられるか。もっとも2体の効果を考えれば、そんなことはわかりきっている。

「まだ俺は攻撃宣言をしていない、妖精竜に攻撃!アルティメット・パワー・フォース!」
「まあ、そう来るよな………っ!すまん、エンシェント!」

 灼熱の火炎放射とはまた違う、赤い光の奔流が妖精竜の姿を一飲みにした。たとえ効果が不発に終わっていても素の攻撃力だけで4000と圧巻の数値のそれは、またしてもその後ろにいたユーノを吹き飛ばす。

 セイヴァ−・デモン・ドラゴン 攻4000→妖精竜 エンシェント 攻2100(破壊)
 ユーノ LP2500→600

「ふー………」

 先ほどの富野の判断ミスにこっそり感謝しながら、辛うじて残ったライフでデュエルを続けるために立ち上がる。実際、今のはかな
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