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少年と女神の物語
第八十六話
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、怪力何だけどな」
「シンプルかつ、便利な権能だな・・・荷物運びに便利そうだ。今度、ボクたちの買い物についてこないかい?」
「荷物持ちしろ、と?」
「なんだ、君はボクたちと一緒に出かける代償がまだ足りないというのかい?変なところで謙虚なものだな」
「はいはい、分かりましたよ。・・・って、ボクたち(・・)?」

 何か引っかかったな・・・もしかして・・・

「今度、十三人でショッピングに行くことになっているんだ。・・・荷物持ち、任せたよ?」
「うっわー・・・すんごい量になりそう。いっそ、蚊帳吊り狸で異世界に落とすか」
「本当に、日常生活で役立つ権能の数々だな・・・そこまで乱用するカンピオーネ、君くらいじゃないのかい?」
「確かにそうね。他の方々、戦うことしか頭にない人ばかりだし」
「俺からしてみれば、使える権能がないだけな気がするけどな」

 それこそ、戦闘向きの権能しか持ってないイメージがある。
 それか、ドニのいにしえの世に帰れ(リターン・トゥ・メディーバル・スタイル)みたいな、迷惑をかけることにしか役に立たないタイプか。

「まあ何にしても、そんな家庭的な権能でもコントロールを誤れば世界を脅かす脅威にしかならないんだけど」
「確かに、冷静に考えてみるとそんなものばかりだね・・・君も結局、魔王ということか」
「その言い方やめて」

 かなりマジで俺はそう言った。

「そう言えば、武双君あだ名みたいなのができてたっけ?」
「な、なぜ知っている・・・」
「この間、正史編纂委員会の人たちが言ってるのを聞いたの」

 うっわー・・・日常的に使われるくらい広まってるのか、あれ。

「ああ、ボクも聞いたことがあるな・・・『天災の王』だったか?」
「あ、そっちがメジャーに変わったんだ」
「雷、地震がそろったからじゃない?後は、そうねぇ・・・洪水、とか?」
「後は台風とかの天候もだな。それがあれば、今度こそあだ名は消えないんじゃないかい?」
「早いところ消えてほしいんだけど・・・はぁ」

 そして、その後も他愛のない話をして過ごして・・・
 次の日の朝、馨から電話が来た。
 太平洋側から、巨人が進撃してきた、と。

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