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クズノハ提督録
クズノハ提督遠足 其ノ弍
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姉の雷よ。よろしくね、空母のお姉さん!」
「あら可愛い。もしかして双子さんかしら?」
赤城が微笑みながら尋ねた。
「ええそうよ」
「私達は同じ日に起工……つまり作られ始めた姉妹なのです」
「前々から似てるとは思ってはいたが本当に双子だったとは……」
葛葉も驚き納得したような表情で頷いていた。
二人の自己紹介が終わったところで、今度は赤城達の自己紹介が始まった。
「えーと、先ほど紹介に与りました。航空母艦、赤城です。安藤提督共々よろしくお願いします……もぐもぐ」
白い道着に赤のスカートの弓士はカレーを頬張りながら自己紹介を終えた。
「赤城さん、頬にご飯粒が」
「あら、ありがとう加賀さん」
「いえ……コホン。航空母艦、加賀です。以後、お見知り置きを」
赤城の右隣にて物静かに世話を焼く弓士はサイドテールを揺らしながら『加賀(かが)』と名乗った。赤城は白の道着と赤のスカートであるのに対し、彼女は白の道着と青のスカートを着ており、赤と青の対照的な姿にも見える。
「お二人も姉妹艦なのですか?」
その姿を見て電はふと疑問に思い尋ねた。
「私達は姉妹艦ってわけでは無いのだけれど……一緒にいることが多かったから、仲が良いのよ。ね? 加賀さん」
「ですね」
加賀は簡潔だが感情を込めて答えた。
「艦娘にも色々な関係があってね。姉妹艦じゃなくても仲のいい娘達もいるのさ」
安藤が補足する様に言った。




「今日は世話になったな、安藤」
夜もすっかり更け、雷と電の2人もうつらうつらとし始めた頃。葛葉達は安藤提督の鎮守府入り口に立っていた。
「今度は私達が押し寄せるからな。覚悟しておけよ?」
「……善処する」
葛葉と二人の艦娘はひとしきり礼と別れの挨拶を述べると、ゆっくりと帰路に着いた。


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