洞窟の死闘
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
に振るわれた蛮刀を受け止めた。
斜め上方向への衝撃を受けた俺は運動量の保存則に従い、斜め上に打ち出される。
そして俺は空中で体勢を立て直すと洞窟の壁に足を揃えて着地。着地の際の衝撃とを足ですべて吸収し、壁を蹴ってその衝撃をすべて運動エネルギーに変換する。
「なにっ!?」
そのまま剣を構えてゲラルドへと突き進む。着地地点はゲラルドの少し前方。直接攻撃してくると思っていたのか、驚きの声をあげる。
しかし、そこはさすがに実戦慣れしているゲラルド。
驚きながらもしっかりと迎撃の体勢に入る。
僅かな対空時間を経て地面に着地した俺は、水平方向のベクトルをそのままに垂直方向のベクトルを下方から上方へと向きを変えた。
さらに地面を蹴ることでさらに加速。着地する際に発生した衝撃と合わせ、そのエネルギーを剣を持つ腕へと伝える。
とある世界では断空という名前がついた技術に、ダメ押しとばかりにソードスキルを発動させた。
突撃系単発ソードスキル【ソニック・リープ】
俺の剣が淡い緑色のオーラを纏い、システム的な補助を受けてさらにスピードが加速し、威力が増大する。
すでに迎撃の体勢に入っているゲラルドに回避という選択肢は存在しない。そして今までの戦闘経験からその威力が到底バックラーで受けきれるようなものではないと見抜いた。
「……ガハハッ、なら受けて立とうじゃねぇかぁ! さあ、終いにしようぜぇぇぇ!!」
そこで思い切りがいいのは流石と言うかなんというか……。
ゲラルドの振り上げていた蛮刀に紫がかった黒い光が集まっていく。それは間違いなくソードスキルの光。
そして剣と蛮刀が激突した。
交錯は一瞬。凄まじい爆音と、なにかの金属が砕ける破砕音が辺りに響き渡る。
そして互いの位置が入れ替わり、糸が切れたようにゲラルドは倒れ、ポリゴンとなって砕け散った。
「……悪いな。俺の武器は双剣なんだ」
システム外スキル【シンフォニー】
ゲラルドの目をわざわざ(・・・)くぎ付けにするように左手の剣ごと左半身を前に出し、右手に持った剣を身体で隠していたのだ。
そう、システム外スキルでソニック・リープと同時に発動させたもう一つのソードスキルを。
突撃系単発ソードスキル【ストレート・インパクト】
「……さて」
後ろで唖然としている黒イウムの女性、次いで前方にいる驚愕の表情を顔に貼り付けて固まっているゴブリン二匹に目を移す。
情報は女性から聞くとしてゴブリン達を生かしておく理由が無くなった。
増援を呼ばれても面倒だし、さっさと仕留める。
ここまで考えて剣を再び構え直す。その剣の切っ先が自分達に向いていることをゴブリン達は理解すると、驚愕にともなう硬直を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ