第二話
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「あれ?ジンライさんだ!」
「ホークも居る!」
そこへ、二人の少年が走って来た。
「やあ、イッセーに秀太じゃないか。」
「お前達も買い物か?」
私とジンライは少年達に声を掛ける。
この二人はジンライの家の近所に住む小学生の“兵藤一誠”と“剛秀太”だ。秀太の方は私が働いている天文台の所長の息子なので、所長を通して知り合い、さらにそこから一誠とも知り合った。
「うん。晩ご飯の材料を買いに来たんだ。」
「そうか。偉いな。」
そう私が秀太を褒めていると、一誠がはやてをじっと見ている事に気付いた。
「ジンライさん。この子誰?」
「へ?ええと・・・」
一誠に聞かれ、答えに困っている様子のジンライ。確かに、事実そのままを伝える訳にもいかないし、助け舟を出すとするか。
「その子は八神はやて。ジンライの親戚で訳あってジンライがあずかる事になったんだ。」
「へえ〜。」
一誠は私の説明に納得した様子だ。その時、ジンライが私に耳打ちしてきた。
「おい。何勝手にこいつが俺ん家に住む事を確定させてんだ。」
「こう説明しておけば、はやてが君の家に住む事になっても説明がつくだろうそれに・・・」
私がその続きを言おうとした時だった。
「でも、ジンライって殆ど家に居ないじゃん?面倒とか見れるの?」
私の予想通り、秀太が疑問を口にした。そして、私は彼のその疑問に答える。
「ああ。だから最初はジンライの代わりに私か他のジンライの知り合いで世話をする予定だったんだが、ジンライの生活ぶりがあんまりだったから、彼女の方がジンライの世話をすると言い出したんだ。」
「ジンライさん・・・」
「小学生にダメ出しされる程の生活ぶりって・・・」
すると、一誠と秀太は憐れみの視線をジンライに向けた。
「べ、別にダメな生活なんかじゃない!むしろ男の一人暮らしならあれくらい普通だ!!」
当然、ジンライはそれに反論する。その時、秀太達が来てから今まで黙っていたはやてが口を開いた。
「普通?カップ麺やコンビニ弁当ばっかり食べる生活が普通なんか?」
「いや。別にそればっかりって訳じゃ無いぞ。むしろ、サービスエリアとかのレストランで食べる事の方が多い。」
「とか言って、栄養バランス考えんと好きな物ばっかり食べてるんとちゃいます?」
はやての指摘にジンライが視線をそらした。
「まあ、そう言う訳でだ。ジンライがはやての世話になるかどうか決める為に、ひとまず彼女の料理がどれ程のものか見せてもらう事になって、今その材料を買っている所だ。」
「なるほど。」
「はやて。ジンライさんの事、よろしくな。」
私が説明すると秀太は納得し、一誠ははやて
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