第一章・その名は邪王真眼 小鳥遊六花(高校一年間)
第七話
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。そして、次の瞬間・・・
「覚悟しろ!この変態ども!!」
「私たちが成敗してくれる!!」
「「「ぎゃああああああああああああああ」」」
女子の叫び声と共に、変態どもの悲鳴が聞こえてきた。
「玄が足止めしている間に、僕が剣道部や柔道部といった、武道系の部活に所属している女子達を横に展開していましたからね。」
すると、横の方から一人の男子生徒が現れた。
「よくやってくれた、真。」
「そちらも、時間稼ぎありがとう。玄。」
それは、かつて別れた勇者を目指す少年『神奈真(かみなしん)』であった。
自身を転生させた神をプラズマウェーブと共に摘発した後、真は約束通り玄達の下に帰って来た。そして、彼の口からは何故、十花が転生者であると分かったかが知らされた。
情報屋
定期的に悪質転生者の前に現れ、その世界に存在する転生者のデータをタダ同然の対価で渡して来る謎の存在だ。その姿は黒いスーツを着た男性との事である。だが、その“顔”は誰も認識出来なかった。改心した転生者達は口を揃えてこう言う。
『目鼻口がある事は認識出来たが、それらがどんな形をしているかは認識出来なかった。』
この事から、奴は常に認識阻害の類の術を使っていると考えられている。
さらに、魔から解放され、改心した後の転生者の前にはピタリと現れるのを止めている。
それだけではなく、この男と全く同じ特徴の情報屋が様々な世界で確認されているのだ。
「奴に関する情報は集まったのか?」
「それが、全然集らないんですよ。」
玄と真は放課後の無人教室で情報屋についての話をしていた。
「そうか。全く、何モンなんじゃ、あいつは。」
「世界という垣根を越えた組織なのか、はたまた全部同一人物つまり個人なのか・・・」
情報屋の正体に頭を悩ませる二人。すると、そこへ一人の男子生徒がやって来た。
「あれ?二人ともここで何をしてるんだ?」
彼は冨樫勇太。玄のクラスメイトで、この学校に来て初めて出来た友達だ。
「おお、勇太。実はその、な・・・」
「どうやったら変態三人組が反省してくれるのか、話し合っていたんですよ。」
嘘が苦手な玄に代わって真が答える。
「そう言えばあの三人、またやらかしたって言ってたな。」
既に覗きの件を聞いていた勇太はその説明に納得する。その時、勇太はある事を思い出した。
「あ、それと神奈。妹の樟葉から聞いたんだけど、妹さんに俺からの御礼も伝えといてくれないか?」
樟葉というのは勇太の妹の中学一年生だ。
勇太の言葉を聞いた真は首を傾げる。
「“小猫”ちゃんに?何かあったんですか?」
「聞いて無いのか?昨日、樟葉が不良に
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