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東方変形葉
変化と不変の入り乱れ
東方変形葉13話「ドリアンの恐怖・・・じゃなくって、永遠亭の愉快な仲間たち+α」
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「あっ裕海。ごめんね、もう大丈夫?」
「ああ、大丈夫だよ。」
「・・・っもう!話ぐらい早くさせなさいよ!!」
幻想郷名物『なかなか話をさせてくれない』。これは主に力をもった者が被害を受ける。そしてその被害者の威厳を根っこからもぎ取ってしまうという、謎で恐ろしくもあるこの流れ。・・・何を考えているんだ、俺。
「・・・で、あなたにはここで少し働いてもらいたいの。あなたの能力を応用して最高の薬を作りたいから。」
そうか、変化は時に有益と化し、有害と化す。そして俺の力なら、有益な変化を行えるからか。
「ああ、なるほど。そういうことなら別にかまわないよ。職が人形作りだから、どうも暇がすごいできちゃうからね。」
「えっ、裕海って人形作りの達人だったの?どうりで前にもらった人形は違和感なくできてるのね。」
メディスンが言った。
「いや、達人ってほどじゃないけどね。」
「あら、兎の人形も作ればいいのに・・・」
てゐがつぶやいた。動物の人形か、そうか。
「あ、なるほど。その発想はなかったよ。じゃあ今度は動物の人形も作ろうかな。」
「それで、いまからあなたの能力がどのぐらいまで応用できるか試したいから、ちょっと来てもらえるかしら。」
「ああ、いいよ。」
そういって、永琳の後を追う。
「あ、あなた達も来なさい。」
「はーい。」
「はい、師匠。」
「は〜い!」



だれがどう見ても怪しげな実験室に来た。この瓶はなんだろう?『一瞬で気分が有頂天までいく薬』?・・・これって危ない薬じゃないのか?
「大丈夫よ。依存成分は入っていないから。」
「そんなのできるのか。」
依存成分のない快楽薬なんてできるものなのか?
「じゃなくって実験よ。まず、この薬の無駄なものを排除させることはできるかしら?」
「ん、やってみる。“消滅への変化”」
薬が反応したのか、少し不自然に揺れてみせる。早速永琳がそれを手に取り、成分を調べる。
「・・・なるほど、この成分があの成分の邪魔をしていたのね。想像もつかなかったわ。」
「無駄なものは無くなった?」
「それは使ってみないとわからないから・・・うどんげ、姫様を呼んでちょうだい。」
「はい。」
「・・・?あの人を呼んでどうするの?」
いかにも暇そうな人だ。前にあったが、「眠い」の一点張りだったので会話にならなかった。
「実験台よ。・・・ん?ああ、私も姫様も死なないから大丈夫。」
死なないって、それだったら自分にやったらいいんじゃ・・・
「姫様はいま、腹痛気味なの。不死身だけどね。あれは腹痛薬なのよ。」
「へえ?そうなんだ。」
心を読んだかのように答えた。
「この前の宴会で、がばがば暴食、暴飲してしまってね。」
ああ、なるほど。それで胃がおかしくなるのも無理はない。不死だけど。

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