19話
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い。
「敵の指揮官、あるいは将軍、王、そしてそれに助言する何か。それは、ボクと同様の別世界の迷い人の可能性が極めて高いです」
そして、その世界の住人は、ボクが知っている二十世紀最悪の戦争形態を既に経験し、知識として保有している可能性が高い。
ラウネシアの持つ圧倒的投射量は、その最悪の戦争形態に於いて、無力化されてしまうことも、ラウネシアは想像できないに違いない。
敵は恐らくはもう、この紛争に対する答えに達してしまったと考えるべきだ。
そして、何より恐ろしいのは、敵の指揮官に相当する別世界の何かの実行能力。
ボクは知識として、それらの戦闘教義、戦闘形態を知っていた。しかし、敵は実際にこの手で運用してみせた。恐ろしいほどまでに最適化してみせた。
その違いは、あまりにも大きい。
『迷い人。結構。しかし、亡蟲というものは、食う生き物なのですよ。あの大地がある以上、亡蟲は地平線の彼方から進軍し、私の砲撃に耐える必要があります。戦術といった小手先の技術でこれを突破する術はありません』
ラウネシアはまだ、この戦争の概念を誤解している。
戦争は日々進化し、やがて手に負えない化け物になることをラウネシアは知らない。彼女は敗北を知らない指揮官だった。
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