第一話〜流れ着く世界〜
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たのがお前だっただけだ。それでどうしてお前のデータがこの機体に存在する?」
『この機体を含め、ジェネレーションシステムに深く関わる機体は《フェニックス/不死鳥》を模しています。これらの機体はフェニックスシリーズと言われ、共通して“あるパーツ”が組み込まれているのです』
そこからアプロディアは簡単に説明していった。フェニックスシリーズに組み込まれたパーツはある種のネットワークを構築し、そしてその世界からアプロディアたる存在が消滅した際のバックアップが保存されていたということに。
「……ケイが言っていたブラックボックスとはそれのことか」
アプロディアの説明にマークは思い当たる節があった為にそう呟いた。マークの所属していた部隊の整備班の班長をしていたケイ・ニムロッドはフェニックスガンダムに搭載されていたブラックボックスを解析しようとしていた。だが、いくら解析しようとしてもブラックボックスは解析を受け付けず、結局はそのまま放置するしかなかったのだ。
その事を愚痴っていた彼女をマークは知っていたため、内心その事にため息を付いていた。
「ならば、お前がバックアップであるということは以前のアプロディアは消滅したのか?」
彼女の説明で疑問に思ったことを吐露するマーク。
そこには、彼女が今の自分の状況を正しく把握しているとどこか確信を持った上での質問であったのだが、彼女はその質問に対して少しだけ眉を寄せたことでそれも否定された。
『その事なのですが、実は――』
アプロディアが説明しようとした瞬間、接近警報の音がコクピットに響いた。その瞬間、マークはすぐに機体の出力を上げ、フェニックスのハードポイントに取り付けられているビームライフルを両腕に装備させる。
レーダーを確認し接近してくる光点を見ると、それはこちらに一直線に向かって来ていた。
『敵ですか?』
「いや……この反応は」
ある程度近づいてきたところで、機体に登録されたIFFが作動しその光点が味方であることを示した。
レーダーだけでなく、目視確認できる位置まで近づいてきたその機体を2人は確認する。その特徴的な黒い機体はトビアの駆るクロスボーンガンダムであった。
『マークさん、無事でしたか!』
接近するなり、通信用ウィンドウを開きトビアはマークの安否を確認してきた。
「こちらは機体共々無事だ。そちらはどうだ?」
『こちらも大丈夫です。機体の方はビーコックスマッシャーが無くなっていますけど、それ以外は問題ありません』
機体をフェニックスのすぐそばに立たせたトビアは、先の言葉を証明するように機体の腕にそれぞれムラマサブラスターとザンバスターを握らせているのを見せてくる。
「そうか、バナージは一緒じゃな
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