暁 〜小説投稿サイト〜
ロウきゅーぶ 〜Shiny−Frappe・真夏に咲く大輪の花〜
Ten・Till The Day Can See Again
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だ」
 「そっか……忙しいんだな、日本代表は」
 「まあ俺はまだまだ下っ端だからな、色々やらないといけないことも多くて」
 「まあいいさ……また、ちゃんと戻ってきてくれるなら。私はいつまでも待ってるよ」

 今回は自然と言えた。淋しさは以前よりも大きいが、それよりも次また会える喜びを考えて妥協することにしたのだ。

 「……またみんなに言うよ。もう、黙っていなくなるのは悪いから」
 「……っと、ついたみたいだぜ」
 「あっ、兄ぃ達だ。兄ぃ〜っ!!!」
 「気分はどうだお兄ちゃん? まああいつはあいつでナツヒの彼女に身を堕としたがな」
 「気分も何もあるかよ……葵、これはそのあの……」
 「今更知ったこっちゃ無いわよ」
 「……ぬう」

 むすくれるあおいっちに最大限の配慮をし(すばるんも罪な男よ)、二人はみんなの元へ寄っていく。
 そこにはいつものバスケメンバーと前述の通りあおいっちと、みーたん。すばるんの母親の七夕(ナユ)さん(流石に『なゆっち』とは呼びづらい)、そして……うげぇ羽多野先生だよ何で来やがった。
 ちなみにみんなの中心にあったのはあったのは特大の……パフェ、か?

 「あっ、昴君に真帆ちゃん。遅かったわね〜」
 「おうおう、これは何だい一体全体?」
 「マホ、落ち着きなさい。私達の為に七夕さんが作ってくれたフラッペ、私達全員を表してるんだってさ」

 サキが説明してくれた。確かに、パフェの器に贅沢に盛られたフラッペは色とりどりの細工がされていた。

 「そう、底の地盤を固めるのはブルーハワイのかき氷、これは常に広い視野で私らを根本から支える『氷の絶対女王政』(アイス・エイジ)、永塚紗季よっ」
 「その上はボクが作った。桃のゼリーに食紅を少し混ぜて、見た目も味も桃色と言うわけだ」
 「桃色の甘美な誘惑、『無垢なる魔性』(イノセント・チャーム)、袴田ひなたっ!!!」
 「先生」
 「どうしたのマホちゃんっ!?」
 「うっせぇ」
 「……はい」

 先生を冷淡に黙らせると、また皿の上に視線を移す。

 「えへへ、『七色彩蕾』(プリズマティックバド)の名にふさわしい、極彩色のゼリーを散りばめてみました」
 「アイリーン、先生のノリに無理に合わせること無いぞ?」
 「べっ、別に羽多野先生は関係ないもん!!」
 「それで……次は私だよ」

 『雨上がりに咲く花(シャイニー・ギフト)』、誰が呼んだかその二つ名(注:羽多野先生に決まってるけど)、その名に相応しい完熟パインの輝くステージ。あまりの熟具合に果汁が弾けんばかりにキラキラと輝いている。
 すげぇ……私が目をキラキラさせながらその造形物に目を奪われていると、右手
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