暁 〜小説投稿サイト〜
ロウきゅーぶ 〜Shiny−Frappe・真夏に咲く大輪の花〜
Ten・Till The Day Can See Again
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?」
 「だから違うって!!!」

 必死に弁明するすばるんが妙に可愛らしい。だからみーたんはあんなにも執拗にすばるんを虐げるんだな〜……

 「……なあ、すばるん」
 「ん、どうした?」
 「あの時さ……小学生と高校生ってすっごい遠く感じたんだ。だけど……4歳差って、こんなにも近い」
 「……考えたこともなかったけど、そうだな」

 別に特別すばるんが幼いのでもないし、私が急速に大人になったのでも無い。ただ同じ時を刻んだだけ。
 結局社会の枠に縛られて勝手に距離を作っていただけだったけれど、そんな物は今となっては些細なこと。別にすばるんをロリコンだの何だのと批判するつもりはさらさら無いし、世間もそのような目で見ることはないだろう。
 今は先生と教え子が結婚する時代だしな〜……と、話が逸れた。

 「すばるん、アメリカ行ってどうだった?」
 「いや、もう全然。ステータス的にはまるで歯が立たないし、試合の組み立て方とかも俺が知らない引き出しをたくさんみんな持っててさ。改めて自分の未熟さを思い知らされたよ」
 「彼女とか出来た?」
 「そう言うの、スゴくガキっぽい質問な気がするんだが……」
 「バカだな〜すばるん、ちゃんと統計も出てんだぜ。『知人の恋愛事情に敏感な女性100人に聞きました、かつての男友達に彼女が出来てるか気になる?』の質問にはほぼ100%の回答率で気になるってのg」
 「ただの出来レースじゃねぇか!!!」

 にゃはは、とみーたんぽく笑う(すばるんが青ざめて拒否反応を示したのを見逃さなかった、いつもお疲れ様です)と、山の頂より荘厳な鐘の音が鳴り響いた。七時か……みんな遅いな、サキなんかはとっくに来てそうなもんだけど。

 「にしても遅いな……っと、ごめんめっちゃ電話来てた」
 「あ、私もだ」

 これは非常にまずい。二人の代表としてすばるんがサキに電話をかけてくれた。

 「あ、もしもしサキ? ごめんっ着信気付かなくて……」
 『いえ、少し予定に変更がありまして……マホもそちらですか?』
 「ああ、うん……俺達はどうすればいい?」
 『長谷川さんのお母さんが営業してる屋台にみんな居ますので、そこに来ていただけますか?』
 「わかった、場所もだいたいわかってるし……すぐいく」

 会話の内容を傍から聞いていた私は、すばるんが色々回りくどく説明する前に『さっさと行こうぜ』で切り捨て、草を刈り込んだだけのあぜ道を歩いていく。
 下駄の音がかっぽかっぽと響き小気味良く、独特のリズムに歩くのも楽しくなる。

 「……あんまり聞きたくないけどさ、いつ頃アメリカに帰るんだ?」
 「……ごめん、明日の朝に飛行機で帰らなきゃいけないん
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