暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
第一章 光の使い魔たち
王都-トリスタニア-part1/その名はゼロ
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いさんに婚約者を奪われただの。ひいおじいさんは奥さんをキュルケのひいじいさんに奪われたりと…。しかもこれらのラ・ヴァリエール家のNTR話は200年前からさかのぼっていたものだったとも言った。
「はあ…」
「ちょっと!聞いてるの!?」
 ルイズの文句も耳に入らなくなってきた。自分の実家の汚点を語っていることに気づかないとは、よっぽどキュルケの実家が嫌いらしいが、正直サイトにとってどうでもいい話だ。
「あんたあくびしているようだけど、呑気なものね」
「あ?」
ため息交じりに呟くルイズにサイトは、彼女が何を言いたがっているのかわからず首を傾げる。
「あんたがキュルケのことをどうも思わなかったとしても、次の日からあんた、あいつの男どもに因縁吹っ掛けられるわよ?ギーシュの時みたいに」
 それはなんとも嫌な話。サイトとしては避けたいことだ。
「じゃあルイズ、剣を買ってくれよ」
「持ってないの?」
「あるわけないだろ?この前握ったのは、ギーシュの人形からぶんとったもんだし」
 ゼロにも言ったことを言うと、ルイズは呆れたとばかりに腕を組んだ。
「剣士なんでしょ?ギーシュとの決闘では自在に操ってたじゃないの」
「それなんだけどさ…剣なんか握ったこともないぜ。ただ、剣を握ったら左手のルーンってのが光っていたのはわかったけど…」
そこまで聞いてルイズは考え込んだ。
「使い魔として契約したときに、特殊能力を得ることがあるって聞いたことがあるけど、それなのかしら」
「特殊能力?」
 以前は確か、使い魔は主人の目にも耳にもなるみたいな話を聞かされた。
「そうよ。例えば、黒猫を使い魔にしたとするでしょう?」
ルイズは指を立てると、サイトに説明した。
「人の言葉をしゃべれるようになったりするのよ」
「俺は猫じゃないぞ」
「知ってるわよ。古今菓西、人を使い魔にした例はないし。だから、何が起こっても不思議じゃないのかもね。剣を握ったことのないあんたが、自在に操れるようになるぐらいのこと、ありえない話じゃないと思うわ」
「ふーん」
 でも、ただ振れるだけじゃなかった。まるで羽みたいに、自分の体は軽やかに動いた。その上、ギーシュのゴーレムは青銅で構成されていた。いくら剣術の能力が身についたとしても、あんなに簡単に金属の塊が切り裂けるものじゃない。
「そうね…あんたに、剣、買ってあげる」
「え?」
 結構けちんぼに見えるルイズ。寧ろ自分の方が使い込んでそうなほど我儘な印象がこびりついていたから、サイトは明らかに意外に思って目を丸くした。
「何よ、その意外そうな顔。まあいいわ。明日は虚無の曜日で休みだから。早いうちに出るからさっさと寝なさい」
「う、うん…」
 部屋の明かりを消したルイズが自分のベッドにくるまると、サイトもパーカーを脱いでそ
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