第一章 光の使い魔たち
王都-トリスタニア-part1/その名はゼロ
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メ」
二人はシルフィードに飛び乗り、ルイズとサイトを追ってトリスタニアまで飛んでいった。
「鎧の巨人…ですか」
トリステインの城下町、王都トリスタニア。魔法学院から馬で三時間もかかる距離にある。白い石造りの建物やレンガで出来上がった建物の並びはまさにテーマパークのようだった。
街の中心の丘の上にそびえる、この国象徴たる城『トリスタニア城』ではオスマンからの、先日のクール星人の円盤によるトリステイン魔法学院襲撃の報せが届き、宮殿では重臣達を急遽集める大騒ぎとなっていた。
「マザリーニ枢機卿、本当なのですか?トリステイン魔法学院が謎の飛行物体に襲われ壊滅し掛けたと言うのは?」
「はっ。トリステイン魔法学院長オールド・オスマン殿の報せによれば、その様に書かれております」
年齢差を感じさせない程の美貌と貴賓溢れる貫録を持つ女性と、痩せこけた男性が神妙な顔で話し合っていた。女性はトリステインの王妃であるマリアンヌ王妃。今は亡きトリステイン王の妻である。傍らには娘である王女、『アンリエッタ・ド・トリステイン』も同席していた。一方で灰色の帽子を被るやせた壮年の男性の名はマザリーニ。彼は亡き王の妻であるマリアンヌと彼女の娘である王女『アンリエッタ』を支えながら、この国の政治を取り仕切っている。事実上彼が王ともいえる存在であった。そのためか、民衆から『王家は華だけ』だの、マザリーニは『灰色帽子の鳥の骨』と揶揄されている。
「魔法学院のメイジ総出で放った魔法でも、傷一つ付ける事が出来なかったと」
「そんな!!魔法が効かないなんて…」
マザリーニの口から放たれた、オスマンからの報告に驚愕するアンリエッタ王女。貴族にとって魔法は唯一の攻撃手段。しかし自分たちはその力に、人によっては傲慢にもとれるほどの多大な自信がある。それが通じないとなると打つ手が何もないではないか。
「そして魔法学院を救ったのは何処からともなく現れた巨人だそうです」
「巨人?」
巨人、という単語にマリアンヌは目を丸くした。
「はい。魔法学院にその巨人の知識があるものが居たらしく、その名を知る事が出来たそうで」
「その巨人の名は?」
「超人、という意味から『ウルトラマン』と…」
「ウルトラマン…ですか」
どこからともなく現れた巨人戦士、ウルトラマン。突如学院を襲撃しに来た謎の円盤も気になるが、そのウルトラマンについて誰もがいろいろと考えさせられた。円盤の正体は結局なんだったのか、その円盤を倒した鎧の巨人ウルトラマンとは何者だったのか。なぜ学院の者たちを救ってくれたのか…。
「た、大変です!」
突如部屋の扉が開かれ、息を切らせた騎士の男性が入ってきた。
「何事だ!騒々しい!」
「も、申し訳ありませぬ!ですが、緊急事態を知らせんがためにこのトリスタ
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