暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
第一章 光の使い魔たち
王都-トリスタニア-part1/その名はゼロ
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暗闇にまどろむ直前のサイトの脳裏に映ったのは…。

今、窓から青い光を差し込ませている青い月と同じ光を放っていた、中学時代にこの目で見たことがあった、青い鎧を着たウルトラマンの姿だった。



 ハルケギニアには、地球とは異なり曜日が五つとなっている。火、水、風、土、そして休日に虚無の曜日と言うものが存在する。その虚無の曜日の朝のことだ。予定通り、サイトとルイズは馬に乗って街に繰り出した。ルイズの狙い通り、キュルケはその日の朝からサイトを口説こうと思って早く起きたのだが、そうなる前に早めに起きた二人はキュルケが目覚める前に校舎を出ることに成功していた。すでに二人が出かけていることを知らないキュルケは、こともあろうか校則で禁じられているコモンマジック『アンロック』でルイズの部屋を開けたのだ。愛さえあれば何でも許される。それは彼女の実家の家訓。しかし自分の求愛をサイトのご主人様であるルイズどころか、当のサイト本人も拒んでいることを露知らないキュルケであった。
 部屋の扉を開くと、二人の姿はすでになかった。ヴァリエールなんかに出し抜かれた。それがキュルケの心に火をつけた。
「タバサ!起きてる!?」
 直ちにキュルケは大慌てでタバサの部屋に入ってきた。
 他人にどう思われるより、放っておいてほしいと思っているタバサにとって趣味である読書の時間は誰にも邪魔されたくないもの。せっかくの休日、虚無の曜日だから一人静かに本を読みたい。だから、音を消し去る効力を持つ風の魔法『サイレント』の魔法をかけて騒音をシャットアウトしようと杖を手に取ろうとする。が、そうなる前にキュルケがタバサの杖を奪いとって彼女の膝元に縋りつく。
「今日は虚無の曜日…」
「ああん待って!わかってるわ!あなたにとって虚無の曜日がどれだけ大事なのかは!
でも話を聞いて!サイトを口説きたいけど、ルイズがすでに街に連れていったのよ!彼の
ハートを射止めたい!!これは情熱の恋なのよ!」
 サイトがギーシュとの決闘で、その勇姿を見せただけでキュルケはサイトに惚れてしまっていた。それはもう皆もご存じだろう。しかしキュルケは惚れっぽいのと引き換えに、すぐに冷めてしまうタイプなのだ。昨日サイトを部屋に連れ込んだその日に、キュルケに追い払われた彼らを含め、今まで無理やり自然消滅された男たちは数知れない。困ったものである。
「…わかった」
しかしタバサは、キュルケとの友誼からなのか、それとも他の意図からなのか、キュルケの頼みを聞き入れる。
「えっ!?わかってくれた!?」
「シルフィードで追う…馬で行ったの?」
「そうよ。馬二頭でいったわ」
 タバサは使い魔のシルフィードを口笛で呼ぶと、呼び出された彼女の使い魔だる風竜『シルフィード』が窓際まで飛んで来てくれた。
「馬二頭、食べちゃダ
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