暁 〜小説投稿サイト〜
やはりぼっちが商人でSAOを生き残るのはまちがっている。
彼と彼女の朝は早い。
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が、生き残る上で情報ほど大事なものはないというのは確かに言えることだ。
現に、過去の間違った情報を過信したβテスター達の死亡率は、一般プレイヤーのそれよりも高い。
だから、より多くの情報を得、多角的な視点から正しい情報を判断する。そのためのサービスだ。
「じゃ、じゃあ……"始まりの街"に生えている、食べられる実のなる木の位置で……」
「……お兄ちゃん、持ってたっけ? それ」
んー? と小町がこちらに目を向けてくる。ふむ……
「……かれこれ三人から聞いてるぞ、それ。ちょっとくらい覚えとけ」
「いやーごめんごめん。でも、どうせお兄ちゃんが覚えててくれてるでしょ?」
小町は悪びれもせずそう言うと、男の方へ向き直る。
「……すいません、その情報は充分に持っちゃってるんですよー。他の情報か、260コルでお願いできますか?」
「じゃあ…………」
男が口を開く。
「いやー、まさかヨーグルトクリームのクエストなんて情報が手に入るとはねー」
小町と連れ添い、草原のフィールドをあるく。向かう先はとっている宿のある街。
未だ日は高い位置にあるが、攻略組が街に帰ってくるタイミングに街にいるためにはこのくらいでちょうど良い。
「でも、フレンジーボアの毛皮を3つもおまけして良かったの?」
「良いんだよ。だってお前、食材だぞ? それもヨーグルトクリームなんて割とまともな部類の。美味いもんの少ないSAOじゃ相当高値で売れんだろ。情報も、現物も」
「あ、そっか」
林の近くを通りかかった時だった。
「…………ん? ……小町」
少しだけ上げている<索敵>スキルが反応し、俺は小町に注意を促す。
次の瞬間、木々の影から5人の男たちが飛び出してきて、俺たちを囲む。
「へへへ……運が悪かったな、兄ちゃんたち」
「持ってるもん、全部置いてってもらおうか」
いわゆる、盗賊的な奴らである。
防具もつけていないTシャツ姿にお守りみたいな短剣。
この手のやからは大抵がそうだ。
金がほしい。かといってモンスターと戦う勇気もない。そんな奴らの成れの果て。
5対2。
劣勢というやつである。
「さぁ早くしなぁ、兄ちゃんたち」
「何なら、嬢ちゃんを置いていってくれても良いんだぜ」
男たちがじりじりと間合いを詰めてくる。
ふう、と息を吐き、小町にそっと目をやる。
目が合った。
お互い頷く。
「…………っ!」
「ひ、ひぃっ………!」
小さく悲鳴を上げる。
俺たちが、ではない。男たちの方だ。
アイコンタクトから数瞬。
小町は背後の男に槍を、俺は正面の男の首筋に後方から拘束しつつ
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