第3話 火竜と猿と牛
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ルーシィが妖精の尻尾の凄さを改めて実感した瞬間だった。
マカオの傷口が完全に塞がり、体力回復のためにマカオを寝かせていた。
「しばらく安静にしていれば、麓に降りられるまで回復するだろ。」
「よかった!」
喜ぶルーシィとラストにハッピーがラストに尋ねた。
「ラストって昔何やってたの?応急処置も、さっき剣で戦ってた時も訓練されていたみたいだし。」
「昔・・・ちょっとな。」
ラストは言葉を濁し誤魔化した。
「その割に攻撃はMO全然当たってなかったですがね。」
「タ、タウロス!まだ戻ってなかったの!?」
何故かまだ人間界タウロスがいた。
「仕方ねえだろ相手はあのバルカンだったからな!」
「だったら魔法つかえば良かったんじゃないですかな?」
「洞窟が崩れたらどうするんだ!だいたいからナツの蹴り一発で沈んでいた奴が偉そうに!」
「役に立ってなかったのはお互い様でしょうが役立たず!」
「それはお前にも言えることだろ役立たずのエロ牛野郎!!」
ラストとタウロスが喧嘩している姿をナツ達が遠目で見ていた。
「もう止める気力もないわ・・・」
「なんだかナツとグレイに似てるね。喧嘩の仕方とか」
「俺はあんな低レベルじゃねえぞ!」
「どっこいどっこいだよ。」
てなわけで
回復したマカオを連れて、街に戻ってきた。
父親の帰りを待つロメオは泣いていた。
近所の子供に、父親をバカにされた
そのことが悔しくて、ロメオはマカオにすごい仕事をしてきてくれ
そう頼まれたマカオは快く承諾し、仕事に向かった。
しかし、そのせいでマカオは帰ってこない
そのことに罪悪感を抱いていた。
ロメオはマカオの無事がわかると喜ぶと同時に、申し訳ない気持ちでいっぱいで、俯いた、
「父ちゃん・・・ごめん・・・オレ・・・」
「心配かけたな、すまねぇ。」
マカオはロメオを抱きしめた。
「いいんだ・・・俺は魔導士の息子だから・・・」
「今度、クソガキ共にからまれたら言ってやれ。テメェの親父は怪物19匹倒せるのか!?ってよ。」
マカオの笑顔に、ロメオを自然と笑顔になっていた。
遠巻きで見ていた4人は、静かにその場を立ち去る。
「ナツ兄―!ハッピー!ありがとー!!」
「おー!」
「あい!」
「それと・・・ルーシィ姉とラスト兄もありがとー!!」
7月4日 晴れ→吹雪→晴れ
妖精の尻尾はめちゃくちゃでぶっとんだギルドだけど
楽しくて あたたかくて やさしくて
ルーシィ、ラストは新人の魔導士だが
このギルドが大好きになれると確信した瞬間だった
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