十二話 夏前
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
たのだろうか。
「終わらせる気がないの間違いだろ」
真面目にやれば、誰でも結構すぐに終わらせれるだろう。
「いやマジありえねぇって!」
「彩は頭いいから問題ないけどさ、たぶん俺らレベルじゃあれ無理だし!」
「お前らが底辺過ぎるんだろ!」
他愛のない話をしながら寮へと向かう。
「まっ!そんな堅苦しい話は置いといて!」
突然伊織が元気な声を出す。
ついでに一人鼻息が荒い。
「やっぱ、夏と言えば海!水着!綺麗なお姉さん!」
「そう、だよ!勉強どうせもいいし!」
「そんなこと言って、夏休み中に見せてくれなんて言いに来るなよ?」
「・・・」
「・・・」
途端二人は固まる。
「おい」
「そん時はそん時だ!」
「そうそう。まっ、そん時は任せたぜ!親友!」
そして何故か開き直る。
「お前・・・」
「んなことより海だよ!海!」
またもや伊織が騒ぎ出す。
「夏休みこそは、エミリーと仲良くなってみせる!」
友近も騒ぎ出す。
「お前、まだ諦めてなかったのか」
「当たり前だろ!こっからだよ!」
「そうだぜ、友近!夏休みから全てが始まるんだ!」
「じゃ、明日勉強会でも開始するか?」
つい先日発表された試験結果で、二人の成績は散々なものだった。
ちなみに俺はキッチリ3位をキープ。
「勉強会?んなもんイラネー!」
「人生に一回しかないんだぜ?高校1年の夏休みは!楽しまなくてどうする!」
「その理屈で行くと、お前は一生勉強しねぇよ!」
「チクショウ!これが学年トップ3の余裕なのか!?」
突如友近が逆ギレしはじめる。
「俺なんて・・・学年ワースト3だし」
友近の横で地面に蹲る伊織。
「まぁ、なんか友近もバカみたいな扱いになってるけど、お前平均だからな?平均ジャストだからもう、どんだけ悪ぶっても、所詮モブだから!てか、全科目平均とか、ありえないくらいモブだから!」
「クッソォ!言われると思ったよ!これでも頑張ったんだよ!なのになんで平均なんだよ!これがモブの宿命なのか!?」
地面を蹴る友近。
蹲っている伊織。
呆れている俺。
最近なんかカオスな状況が多い気がする。
「おぉぉぉ!!とにかく夏休みなんだ!」
「そうだ!夏休みなんだぁ!!」
何故か叫びだす。
付いていけない。
はぁ、とため息を吐いて、俺は空を見上げる。
なんて黄昏ているようにいえるかもしれないが、
(いつになったらペルソナ目覚めるんだよぉぉ!)
とか思ってたりする。
それにしても、
(部活の特
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ