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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
『祭』夕方〜夜
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間がISに飛びかかるなんて誰が予想できただろう。今まで更衣室のどこかに隠れていたのでしょう。体中砂と埃にまみれて真っ白になっている。そして相手が逃げるために私たちに注意を向けた瞬間、まさに刹那の隙をついて一夏さんは飛びかかった。
 結果としては私のジャミングも生きた。でなければとっくに一夏さんは発見されている。
 
「こっの……糞ガキがぁ!」

 敵が右手を大きく振り回し一夏さんを吹き飛ばした。しかしその右手の中には光るコアは残っておらず……

「来い……『白式』ぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいい!」

 一夏さんの叫び声とともに更衣室が光に包まれ、『白式』を纏った一夏さんが立っていた。その右手には既に『雪片U型』を装備している。

「て、てめええええええええええええええええ!」

「だああああああああああああああああ!」

 敵が飛びかかるのと一夏さんが瞬時加速を発動させ、交差の瞬間に刀を振り抜いたのはほぼ同時。『アラクネ』の左側に残った装甲脚が激しい音を立て無残に床に崩れ落ちた。

「こんなガキどもに……私が……この私が、負ける?」

「オータム! 2年前のこと、全て吐いてもらうぞ!」

「ち……くしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

「あ、逃がすか!」

 『アラクネ』は一際大きく雄叫びを上げると天井に開けた穴から飛び出した。それを見た一夏さんもすぐそれを追いかけ穴に飛び込む。

「全くとんだ神風人間だな! 織斑一夏!」

「ま、待って!」

 それを見たエリスさんもその後に続き、私もジャミングを止めて慌ててその後を追おうとして、いきなり入った緊急通信に思わず足を止めてしまった。IS学園からの、緊急通信って一体……

『この通信は現在IS学園にいる全ての国家代表、代表候補生に送られている。心して聞いてほしい』

 織斑先生の声だ。映像は無く声だけで、その声にもいつもの余裕がない。

『現在IS学園上空から亡国機業の物と思われるISからIS学園全域への空襲が行われた。現状IS学園の教員、生徒、対空火器だけでは手が足りない。強制ではないがこれらの迎撃を依頼するものである』

 IS学園への空襲!? IS学園はその特性上全世界から人が集まる。その場所に攻撃するという事は世界に対して攻撃するのも同意義の行動だ。まさか亡国機業は世界に喧嘩を売るつもりでこの襲撃を!?
 ここで亡国機業の手掛かりを無くすのは後々のことを考えれば非常にマズイ。でも織斑先生から全国家代表、代表候補生宛ということはそれだけの緊急事態という事だ。亡国機業の捕縛より迎撃を優先させたということは……
 その瞬間、IS学園全域を覆うほどの範囲に攻撃警報が鳴り響いた。

「わ!
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