ホラーとアイドル
あなたは私のアイドルよ…2
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この非日常の状態に、俺の脳はなかなかの柔軟性を見せてくれてるな
陰媛は話を続けた…
「次はオーディエンスの話よ。
オーディエンスには特殊な能力があるわ。
その一つが、さっきあなたも見たでしょ?対ホラー用武装《オトギ》を召喚・使用すること。
さっき私が召喚したのが《桃太郎乃砲筒》よ。B級なら一撃、A級でもそれなりの攻撃力をもつけど、毎回あの威力なのよ…
ま…ほんとは、この能力って人に見られちゃダメなのよねぇ…」
ここで時間は冒頭に戻る……
「んで…人に見られちゃマズイよーな能力をさぁ…なぁんであんな朝っぱらから使ってんだよ…?
てゆーか…なぁんで俺は……
拘束されてるんだよ!!」
「察しなさいよバカ!
私はあなたに能力を見られた!それに能力を使ったのはホラーがいたからよ!!
考えたら分かるでしょまったく…」
「ま…まさか…!」
「はぁ……この能力を見られたからには仕方がないわ……」
俺は……どうなる?
わけのわからないことに巻き込まれて…ホラーだかオーディエンスだか説明されて…
なんてわけのわからない日なんだ…!
俺は何をされるんだ?
一度着いた不安の火種は、みるみる内にその大きさを増す…
俺は…こいつに……
その火が頂点に達した時………
こいつに殺される………!?
「能力を見られたからには………な!?」
なんだか俺の身体が熱い……
「び…B級ホラー!」
南啼の身体がみるみる内に異形の物へと変わっていく…
それはさながら髑髏の鎧…いや、死神と言うほうが相応しいだろうか…
彼は失敗だ……
「まったく…B級ホラーだと話も通じなきゃファンもろとも倒さなきゃいけないから後味悪いのよね…」
陰媛は構えるとオトギを召喚した
「双角の前に平伏せ!斬撃すべし《双刀・鬼ヶ島 藍角(あいかく)と紅角(ぐかく)》!!」
陰媛の両手には得意な形をした刀が握られていた
「あなたも不運ね……斬らせてもらうわ、できるだけ楽にね!!」
陰媛が双刀を振りかぶった
『ま、待て!!!!』
「……え?なん…で?」
B級ホラーは本来、知能は低く言葉はおろかコミュニケーションの伝達方法をもたず、ただ本能のままに破壊活動を行う。
だが…
『そ…その刀を下ろせよ!!』
髑髏を模した死神のような姿となった南啼…通常のB級ホラーならこのまま暴れだすのがオチ……
しかし南啼は違った
「あなた…理性があるの…?」
『し、知らないよ!!!てか、やっぱ俺のこと殺すのかよ!!!』
この男…何をしたの…?
この男自身がホラーになった…ということは間違いなくB級……
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