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ソードアート・オンライン〜十一番目のユニークスキル〜
唯一無二の不確定因子
第十三話 白銀のオーラ
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「アルキミア・アーマメント」

 
 そう呟いた瞬間
 轟!!
 という唸りとともに、リオンの体を中心に白銀のオーラが螺旋を描きながら空に立ち上った。
 それを見たPoHは赤い包丁の背で肩を叩きながら低く言った。


「・・・・・・おーおー。すげえなぁ、白き死神サマ。んで、その神々しいオーラで何を見せてくれるんだ?」


 リオンは、それに答えず、気負いのない動作で右手を振りかぶる。
 するとその手に、彼の周りを渦巻く白銀のオーラが集まり、瞬時に彼の手の中にオーラで構築された片手剣が出来上がった。
 既に振りかぶるという動作が終わっている右腕。その構えは片手直剣突進技、<ソニックリープ>。
鮮やかなライトグリーンが刀身を包んだ瞬間、地面を蹴りPoHに突進した。
 PoHはそれを右手のタガーで剣の軌道に割り込むように叩き付ける。
 二つの刃は激突し、ガイィィィン! という強烈な金属音と、膨大な火花が迸った。


「Wow・・・・・・剣を作り出すスキルなんざぁ初めて見るぜ」


「余裕こいてると死ぬぞ?」


 今だに余裕を見せるPoHに冷たく言い放つと、せめぎあわせていた剣に力を込めた。
 その反動で大きく後方に跳んだ。その距離はお互いに持つ獲物の間合いの外。
 しかし、リオンはそんなことをお構いなしに、左前を半身にし、白銀の剣と左手を上段に高く構えた。すると白銀の剣は形を変えて、今度は槍の形に変化した。


「・・・・・・っ!?」


 PoHは目を見開くと、突き下ろされた槍を、体を左に捻ってぎりぎり回避した。槍はそのまま地面に突き刺さる。


「まだだぞ」


 リオンは槍を突き下ろした勢いで体を左に捻り、姿勢を低くすると、左の腰元に両腕を硬く据える構えを取る。それはまるで刀を抜き打ちする寸前のような構え。次の瞬間、腰に再び白銀のオーラが集まり、刀の形を型取る。
 狙いは右腕。武器ごと利き腕を切り落とす。


「チッ!!」


 強く舌打ちをするPoHを見て、リオンは思った。


勝ったと──


 恐らく、それは確信に近かっただろう。
 最初のソニックリープから槍の突きおろしでPoHの体勢は完全に崩れている。次の一撃は絶対に決まる。そう思いながら、右手を振り抜いた。


────が、突如、目の前の空間がゆがみ、そこから光さえも飲み込んでしまうような漆黒の刀とともに銀髪の男が現れ、その一撃を甲高い音とともに受け止めた。
 リオンは自分の一撃を止めた男を訝しげな目で見た。


「・・・・・・お前は誰だ?」


「僕かい? 僕の名前はライトだ・・・・・・よっ!!」


ライトと名乗った男は、一瞬言葉を溜めてリオンに肉迫すると、右
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