第1話 妖精の尻尾のサラマンダー
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犯人が案の定アクエリアスだと分かると冷や汗を垂らす。
「しばらく呼ぶな、彼氏と旅行に行く。彼氏とな。」
「2回言うな!!」
そう言い残しアクエリアスが姿を消した。
「なんて勝手な奴なのかしら!」
「ねぇルーシィ、さっきの場合オイラは別に謝んなくてもいいはずだよ。」
「このおとぼけ猫はツッコミづらい・・・」
「ルーシィ!」
ラストはルーシィの傍まで駆け寄る。
「ラスト!」
「大丈夫だったか!?」
「う、うん、あたしは大丈夫。」
「ってお前ハッピーか?何でお前が・・・?」
「話は後にしようよ。」
「そうだ!ナツが火竜のとこにいるんだった!」
「ナツって・・・あいつが!?」
3人はすぐにナツの許まで急ぐ。
「ナツー!!」
ナツは横転した船の上にいた。
「お前が妖精の尻尾の魔導士か?」
「それがどうした!おいやっちめぇ!」
「へい!」
「よぉく顔ぁ見せろ。」
ナツが殺気立った声で言い上着を脱ぐ。
「ナツ!」
「まずい、ここは俺が」
「大丈夫、言いそびれたけどナツも魔導士だから。」
「「ええ!?」」
ルーシィとラストが同時に驚く。
ナツは殴りかかるゴロツキを右腕で軽く払った。
「俺は妖精の尻尾のナツだ!オメェなんて見たことねぇ!!」
その右肩部分には、妖精の尻尾の紋章が刻まれていた。
「な!?」
「妖精の尻尾!?ナツが妖精の尻尾の魔導士!?」
ナツの紋章を見てゴロツキの一人が怯えて指をさす。
「あ、あの紋章・・・本物ですぜボラさん!」
「馬鹿!その名で呼ぶな!!」
ボラ
この名前でラストが感づく
「ボラって・・・巨人の鼻にいた紅天のボラか!?」
「うん、数年前にギルドから追放されたんだ。」
「オメェが悪党だろうが善人だろうが知ったこっちゃねぇ。妖精の尻尾を語るのは許さねえ!!」
「だったらどうするよ!ガキが!!プロミネンス・タイフーン!!」
ボラの炎の魔法がナツに直撃し炎上する。
「ナツ!!」
「こうなったら俺が・・・!」
ラストがガントレットをしているのを見てルーシィが驚く。
「ちょ・・・あんたそれ・・・!」
「すまない。ボラの差し金で襲われたものだから・・・こうするしかなかった・・・」
「ラスト・・・」
複雑な表情を浮かべるルーシィとラストだったが、ラストはキッとボラへ視線を向ける。
「だがこいつならボラなんか一ひねりで」
ラストが向かおうとするのを、ハッピーが止めた。
「でかい口叩くやつほど・・・ロクなもんじゃね
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