第0章 転生世界のチャイルドドラゴン
第5話 入学! 駒王学園
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いんじゃない」
「あたし、なんか自信失くしてきたかも」
「い、いたずらしたい」
これである。つか最後のやつ誰だよ!?
歩く俺の周りの新入生のほとんどが俺に目を向けてはヒソヒソ話をする。しかもその9割方が女子。その原因は簡潔に言うと俺の容姿にある。
箇条書きにするとこんな感じだ。
112・3歳ぐらいにしか見えない背丈。
2腰の辺りまで伸びた髪。
3十人中九人は性別を間違える美貌(自分で言うのも何だが)。
以上が俺に注目が集まる原因になっている理由である。そう。今の俺の容姿は16歳の高校生であるにも関わらず誰がどう見ても小学6年生の少女にしか見えないといったものなのだ(少年と言えないのが悲しいが)。
一体どういうわけなのか、俺の背丈は小学6年の時からピタリと成長を止めてしまった。それはまだいい。少々特殊な例ではあるが、個人差だと思えば諦めもつく。顔の方も同じくだ。
問題は髪である。俺の髪は我が母刀自殿――母さんによって完全に管理されているのだ。母さんの許可なく俺は髪を切らせてはもらえない。しかもこの長さをキープするのが絶対条件とのお達しだ。それはいくらなんでもと反論したところ。
『龍ちゃんにはこの髪型が一番合ってるの』
『この髪型じゃなきゃ駄目なの』
『ママのお願い聞いてくれないの?』
とまあ、こんな感じに+威圧感満点の笑顔で迫られては首を縦に振らざるを得ないというもので。勝手に切ったら後が怖いし。
『あの迫力には思わずオレまで首を縦に振ってしまったほどだからな』
ポツリと呟くドライグ。天龍まで怯ませる程の迫力って……。何者だよ我が家の母刀自殿?
「くそう。相変わらず女子の視線を独占しやがってぇ」
「うらやましい。うらやましいぞぉ。せめて一割でもいいからこっちにも分けてくれぇ」
そんなことを考えていたら、後ろから嫉妬と羨望の混じった声が聞こえてきた。
この声の主たちが誰なのかは振り返らずともわかる。長い付き合いの腐れ縁なのだから。
俺はため息を一つ吐いてから振り返る。そこには見知った連中がいた。頭をスポーツ刈りにしているいかにもスポーツ青少年といった風の男とメガネをかけたどこかオタクっぽい感じのする奴。
「何だよ?松田。元浜」
頭をスポーツ刈りにしている男が松田。もう一人のメガネをかけたオタクっぽい感じの奴が元浜。どちらも中学からの俺の悪友たちだ。
「何だよじゃねぇよ!お前は中学の時からそうだ!いつもいつも女子たちの注目の的。中学時代学年問わずお前のファンがいったい何人いたと思ってやがる!!」
知らんわそんなもん。
「しかも成績も文句なしでスポーツも得意。おまけに世話好きで面倒見もよくて見た目に反して男気もあっ
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