決闘-ファイト-
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は最高のパートナーでなければならない。つまり召使でもなければ奴隷でもない。なのに、自分は平民を召喚したことで馬鹿にされて頭に血が上りすぎていたのかもしれない。
サイトに対する酷い仕打ちをしたことに申し訳ない気持ちが沸いていた。
(でも、だからって謝るのも癪だし…私は貴族よ!平民相手に謝るなんて、貴族としての面目が立たないわ!
だ、第一あいつだって、あんな最悪な言い方ないじゃない!
…でも、そもそも私が召喚なんてしなければ、それにご飯もちゃんとしたものあげなかったから、あいつだってあそこまで怒らなかったかもしれないし…
べべ、別にあいつのことなんかなんとも思ってないわ!ただ、そ…そう!使い魔の信頼も尊敬も勝ち取れないメイジのままじゃ、実家にいるお母様たちに申し訳が立たないし、私の貴族としての尊厳に関わるから!そう、本当にそれだけなんだからね!)
でも、謝るという選択肢は浮かばなかった。それは貴族としてのプライドと、ルイズ自身の気位の高すぎる性格が、素直にさせてくれないのだ。一人心の中で、地球で言うツンデレキャラを発揮するルイズに、とりあえず『乙』という言葉を与えてあげてほしい。
とりあえず彼を探しに行くことにした。
ふと、ルイズは中庭の方にやたら生徒が集まっているのを見つけた。何やらヤジが飛んでいるように見える。すると、人ごみの方から涙目の後輩生徒『ケティ・ド・ロッタ』が走り去った姿を目撃し、その後は同級生の『モンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシ』がおぼつかない足取りで現れた。
「ど、どうしたのよモンモランシー?どうして泣いてるのよ?」
「…今は放っておいて頂戴」
彼女も時折ルイズを笑う立場にあったのだが、今回ばかりはそんな気も起らなかったようだ。モンモランシーはそのまま歩き去ってしまった。
人ごみの方で何かあったのだろうか。ルイズはヤジの溜っている中庭の方へ向かった。
サイト視点に変えて時間を巻き戻そう。
サイトがデザートを運びに行った先の中庭に用意された白いテーブルがいくつかあった。ここで学院の生徒らは昼のおやつタイムを満喫しているのだろう。人が一時ひもじい思いをしている時に…とはサイトは気にせずシエスタのお手伝いでデザートを配っていった。
「なあ、ギーシュ!お前誰と付き合ってるんだよ?」
二人がケーキを配っているとそんな声が聞こえてきた。
「付き合う?バカを言っちゃいけないよ。僕は薔薇。大勢の女性を楽しませるために存在するのさ!」
(うわ、キザな野郎…)
なんかキザったらしい貴族の声が聞こえてきた。サイトは正直この痛いセリフを吐いていた奴に嫌悪感を抱く。
見てみると、ギーシュと呼ばれたフリルつきの胸元が開いたシャツを着た、顔の整った金髪の男子生徒が薔薇の造花の
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