主-ルイズ-
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いた。なかなか迫力があるが、正直言っていることはあまりにも情けない。
「カーッ!たかが下着を覗かれたくらいでカッカしなさんな!それに上司を慰めるのも部下の役目じゃろ!そんなんじゃから婚期を逃すんじゃ」
婚期あたりの言葉を口にしたことを、彼はすぐに後悔することになる。ロングビルは音もなくオスマンの背後にまわると、カンフー映画の俳優も顔負けの鋭い回し蹴りをオスマンの後頭部めがけて放った。蹴りを食らったオスマンは机を飛び越え顔面から床に激突した。しかしロングビルの怒りは治まらない。老人といえど容赦せんとばかりに、オスマンに近づくと無表情で見下ろして彼の腰をゲシゲシと踏みはじめた。
「あ、ちょ、止め、痛タッ、お願い、マジ止めて、あ…」
そこまで言うやいなやロングビルは足を思いっきり上げると渾身の一撃を踏み下ろした。
「失礼します! オールド・オスマン!!」
叫びびながら学院長室に入ったコルベールは目の前の光景に対し状況が掴めず呆然としていた。
「あ、あの〜これは?」
「ミ、ミスタ・コルベール!いえ、あの!……マッサージしてたら加減を誤っただけです!!」
一悶着あった後、オスマンとロングビルは自分の机に戻り、コルベールは机越しにオスマンと向き合っていた。
「で、どのような用件かな?ミスタ……コッパゲ?」
「コルベールです!……とにかくまずはこれを御覧ください」
自分の頭髪がほとんどないつるつるの頭を指摘されて一瞬顔を歪めたが、コルベールは図書館から持ち出した古い書物をオスマンに手渡した。
「『始祖ブリミルの使い魔達』?君はまたこのような古い文献を…」
「いえ、まだ話は終わってませんよ。これもご覧になってください」
オスマンは指定されたページを開き、コルベールがサイトのルーンがスケッチされたメモをオスマンに見せると、彼の表情が真剣なものに変わった。
「……ミス・ロングビル、しばし席を外してはくれぬか?」
「はい」
そう言われてロングビルは部屋を後にした。
(あのサイトって名前の少年のルーン…)
実はこのとき、ロングビルも少々驚いたような顔をしていた。
(一瞬前にも似たようなものを見たと思ってたけど…似ている。
『あいつ』のと…)
「ったく、お前がサボるから」
罰則の掃除を終えた二人だが、結局ルイズは自分がやらかしたにもかかわらず掃除を全部サイトに押し付けて教室の隅でふてくされていた。厄介ごとを任されたサイトは無論腹を立てていた。
「るさいわね。なんで私が掃除なんか…」
未だに言い訳を繰り返そうとするルイズ。
「だから、あれはお前のせいだろ。なのに俺一人に押しつけやがって。昨日から思ってたけど、ふざけんのも大概にしろよな」
「ふざけるなですって!」
自分がい
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