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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜Cross world〜
cross world:交信
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いよく振り回した。
そう。
軽く振るだけで、延直線状にある空間を削り取ってしまう刀身を。
ボバババボボボボボボボボボボボッッッッッ!!!
槍の切っ先の空間で、ナニカが《喰われる》。
自身の攻撃が、完全に防がれたにもかかわらず、ソレは眉をピクリとも動かさない。
『.fjds効km果lm:;lge:oo未bkm;証hb明gbgcahj;,h他v手gd,jksblnb段dkm/実jnh行jhnf』
まるで詰め将棋だ、と少女は思う。
目的への一番の近道を冷酷に、機械的に弾き出す。そこに余計な手間暇や、
目標
(
ターゲット
)
をいたぶる思考は存在していない。
ゴールへ一直線に突き進む。それだけのルーチンで動く、心意思念体。
―――なら。
しゅらっ、と。
滑らかな音とともに、目線が吸い寄せられるような美しい刀身が外気に晒される。呼吸法を変え、参謀モードになっていた意識を戦闘へと駆り立たせる。
―――その予測演算を歪ませるだけ!!
自分一人の力で、アレを倒す事はできない。
その冷然たる事実を、痛いほどに少女は理解していた。
本当に賢い者というのは決して、ただ物事を合理的に計算できるものではない。
賢者というのは、自分の力量を正しく認識している事だと思う。正しく認識しているからこそ、時には戦い、時には逃げて勝てる要素を探す時間を稼ぐ事もできる。
奢らず、昂ぶらず、冷静に戦況を『観る』。
詰め将棋のような戦闘。
普通ならば、自分よりも遥かに強い紅衣の少年ですら翻弄されるレベルの戦いに割り込んでいっても、それは足を引っ張る以外の何物でもない行為であろう。
しかし、しかしだ。
それは、考えなしに突っ込んでいったときの話である。策を弄さず、無策に割り込んだときだ。
でも違う。
あの世界で、フロアボス攻略の策を練っていた時と同じだ。どんなに強い敵でも、必ず弱点となる場は用意されている。
そう、今だって。
『レン個人のための戦闘』をしている怪物のように。
「見えたッ!」
あの詰め将棋は、いわば一対一を想定して作られたものだ。レン個人だけを視界の中に収めていて、その戦い方だけを吸収し、学習し、対策する。
つまり――――
「
ス
(
・
)
イ
(
・
)
ッ
(
・
)
チ
(
・
)
!!!」
肩甲骨に力を込める。ALOの全妖精に与えられた無限の翅が、力強く大気を叩く。
「ちょっ!ルナねーちゃんッッ!?」
新たに《
作業場
(
せんじょう
)
》に紛れ込んできたルナを、羽虫でも見るかのようにギョロリと、己の恋人の姿をしたナニカの眼球が蠢く。
そう。
『蠢く』だけだ。
手を出さない。
まるで、新たに発生した不確
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