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とある3人のデート・ア・ライブ
第二章 雨
第1話 ザドギエル
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いた。

十香「元気がないなら、このクッキーを食べるか?士道もうまいと言ってくれたぞ」

上条「……あぁ、悪いな」

と言って上条はクッキーをもらう。クッキーはなかなかうまかった。

十香に美味しかったよ、と伝えると十香は笑顔で士道のところにいった。

今日はこのことを忘れてさっさと帰るか、そう思い上条は頭を切り替えた。






放課後、雨が降った。最近多いからなと佐天に言われて折りたたみ傘を持ってきて正解だった。

この日はなんの不幸もなく家に着いた。

家に着くと、佐天と一方通行が座っていた。この光景にも慣れたものだ。

テレビを付けているが、2人は見ている気配がない。

上条「どうしたんだ?」

一方通行は腕を組んで外をボーッと眺めて、佐天は下を向いて深刻な表情をしている。すると一方通行が、





一方「学園都市の狙いが分かったンだよ」






上条「え?」







上条は真剣な顔で一方通行を見る。

一方「今日の昼、魔術師がここの家を訪ねて来たンだよ」

上条「……」

一方「ヤツらが言うには……」

一方通行は少し間をおいて言う。








一方「学園都市は空間震を人工的に起こさせようとしているンだとよ」








上条「……は?」

上条は最初は聞き間違いかと思った。でも佐天の様子からして自分が帰ってくる前に話したんだろう。表情はかなり暗い。

一方「学園都市はその空間震を使って魔術師が二度と学園都市に潜入しないようにしている。表向きにはそォだが、裏ではそれを使った爆弾なども開発してテロリストに高値で売って儲けにしようとしている」

一方「空間震が起こる原因はまだ学園都市も分かってねェようだが、……このままじゃヤツらの思い通りだぜ?上条、どうする?」

上条「……」

確かに、ありえる話だ。空間震がどんなものかは分からないが、もしかしたら、科学の力で作れるものかもしれない。

そうなるとまた戦争がおきかねない。それだけは避けたい。

しかし、

今の上条にはどうすることもできない。

だから言う。

上条「もう少し様子を見よう。ヤツらもまだ空間震の正体を知らないんだろ?まだほっておいても大丈夫だと思うぜ」

一方「そォだな。空間震の正体が分かり次第また話し合うか。ってことだ佐天、いい加減、顔を上げろ」

佐天は一方通行に言われて顔を上げた。佐天の顔は何か複雑な表情をしていた。

上条「……そういや佐天さんは魔術師のことを知ってたのか?」

佐天「上条さんが帰ってくる前にあーくんから説明してもらいました……」


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