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ロウきゅーぶ 〜Shiny−Frappe・真夏に咲く大輪の花〜
Nine
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行くよミユっ!!!」
「当然っ……っ!?」
「へへっ、別に個人的に恨みがあるわけじゃないけどさ、アンタはとりあえず封じないといけないでしょうに」
このチームが現役の頃と同じやり方で行くなら間違いなく攻守の主軸はでかリボンだ。だったら、こいつを押さえられるのは私しかいない……っ!!!!
「ちっ、
友香
(
ユカ
)
パスっ!!!」
「させないよ!!!」
「なっ……っ!!!」
パスが決まって進軍しようとした刹那にヒナのスティールが決まる。その今もなお低い身長と類稀なるバランス感覚から繰り出される低空ドリブルに相手方はとても1対1では止められない。
「くっ……センター前出て!! 私が止めるっ!!!」
「くっ……真打ち登場かい?」
「強敵だって認定してあげる、でもこの牙城は崩させない!!!」
でかリボンはゴールしたまで進軍したヒナの前に立ちはだかる。私にはわかる、これは別に彼女のワンマンプレーなどではない事を。
でかリボンはそこまで身長が低いわけではないが、チーム内で相対的に見ればかなり小柄である。小柄でないと勢いの乗ったヒナは止められないのだ。
「それなら……行くよ!!!」
「無駄っ……そして温いっ!!!!」
「くっ……!!」
「ヒナ、あがって!!! 私が止めるっ!!」
「だから無駄って……っ、パス!」
サキの進軍にもっかんが後衛としてつく形で二人がかりで持っていこうとした策が即座に読まれ、別の人間にパスが渡る。
サキと同等の視野を持ち、且つそれが個人内で処理されず周囲の仲間と共有できるだけのセルフコントロールが利くようになった彼女の能力が此処まで恐ろしいとは。
正確で奪い取りがたいパスの押収ですぐに硯谷は上がってくる。そして再びでかリボンにボールは回った。
ゴール前、守りはアイリーンだけしか物理的に間に合わない。そこを突破されれば間違いなく先制点を許してしまう。
「久しぶりだね、雑誌越しにいつも見せてもらってるけど……コートの中で会うのはホントに久しぶり」
「……………」
「どれくらい変わったか……見せてみてよっ!!!!!」
「ひっ……」
かなり乱暴なオフェンスで、でかリボンはアイリーンを抜こうとした。アイリーンの体が横に逸れる。だが次の瞬間……
「……なんて、いつまでも子供じゃ無いですから!!!」
「おっしゃ、やったぜアイリーン!!!!」
「智花っちゃん、パスっ!!!!」
群を抜いて高い身長の名センターから繰り出されるパスは誰にもカットできない。前進したもっかんが難なく受け取り……
リミッターを、外すっ……
「行くよ、硯谷さんっ……
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