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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第二章
十九話 合宿終了!
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る。
「……辛いと思ったこたねーのか?」
「え?」
「ご先祖さんの遺志を次いで、伝わる武道を高め、極め、でもっていつかはご先祖さんをすら……お前の考え、別に間違えてるとは思わねー。……けどよ、それでお前はしんどくねーのか?辛くねーの?」
「…………ッ」
真剣な顔で聞いたライノに、アインハルトは少しだけ息を詰まらせるように胸を押さえた。
『私が、答えに迷って居るから……?』
……否、違う。
答えは、もうでている。只自分の心が、その道を選ぶ事の意味を、その道の先に有るのが、決して幸福や笑顔と言う温かい物では無いのを自分自身がよく分かっているから……。
『私の弱い心は……それを、恐れているのでしょうね……』
だから、違う。
何かを振り切るように一度俯いて首を振り、彼女は答える。
「辛さや、痛みは、私にとっては、もう問題では有りませんから」
「…………」
「今は只……私自身と、彼の……クラウスの悲願を叶えること意外は、考えていません……それが、私の願いでもありますから……」
「…………」
静かな、けれど彼女にとっては確かな意志と力を込めたその返答を、ライノは黙って聞いていた。
やがて彼は小さく苦笑すると、どこか尊敬を込めた口調で、小さく言葉を紡ぐ。
「そうか……お前は俺が捨てたもんを、まだ持ってんだな」
「……え?」
それは、一体どういう……
そう聞くよりも前に、ライノはクルリと身を返すと、何時も通りの軽い口調で言った。
「悪い悪い、変なこと聞いたな。戻ろうぜ」
「え、あ……」
二ヤッと笑って言った彼に、何故だか、アインハルトはそれ以上問い続ける事が出来なかった。
何時もよりどこか明るい月。その青い光が、二人の、どこか影のかかった、一筋の道を、照らしていた。
────
翌日、なんとも偶然か、はたまた日頃の行いが良いせいか……まあ日頃の行いで天気が決まるとするならセインやライノは雨女雨男であると言うことに……おや?今どこからか抗議の声が聞こえた気がするが、気のせいだろうか?……気のせいだろう。気のせいだ。気のせいである。
さて、そんな晴れた合宿三日目の昼前、朝飯を食べてしばらく休んでいたノーヴェとヴィヴィオが、のんびりとロッジの前を歩いていた。
「ん〜!いい天気〜!」
ゆっくりと伸びをして、ヴィヴィオは空を見上げる。今日は昼御飯をピクニックがてらに外で食べる事にしていたので、その前に練習がてら身体を動かしに来たのだ。
「そーいえば……」
「?」
ふと空を見上げながら、ヴィヴィオがクルリとノーヴェに向けて振り返る。
「ありがとね。ノーヴェ」
「あ?なんだよ、いきなり?」
急に礼を言ったヴィヴィオに、ノーヴェは戸惑ったように頬を掻く。
「アイン
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