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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第二章
十九話 合宿終了!
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とアインハルトはライノの手札の多さに気が付かされる。既に見せただけでも、ハルバードによる近接戦闘に、電磁力の魔力変換、的確な射撃魔法、ゴーレム創製……
ゾクリ、と
不意打ちののように、アインハルトの背筋に悪寒が走った。武道家としての直感か、あるいは単純な思考によってか、ライノの能力の異常な高さに、彼女が気付いたからだ。
ライノの能力はその一つ一つが、十分に実戦に耐えうる物であったと言える。それは、今日の陸戦試合で何度もライノと立ち合ったアインハルト自身が、一番よく分かっている。しかしならば……例えば自分は、どうしたらライノに勝利出来る?
魔力変換で動きを止め、射砲撃で中、遠距離を打ち抜き、ゴーレムで戦術に幅を広げ、古流武術が近距離の相手を沈める……それらが“一斉に”自分に牙を剥いたなら、自分はどう対応すれば良い?
ただの軽薄な青年などでは無いことは、分かっているつもりだった。しかし、こうして冷静に分析したとき浮かび上がってくる、この青年の戦闘能力は……。
「……そーいえば、アインハルト」
「は、はいっ!?」
不意にライノが少し申し訳無さそうな顔をしてアインハルトを見た。かと思うと、アインハルトは飛び上がって反応する。
「……いや其処まで驚かんでも……」
「い、いえ、申し訳ありません……」
「いや別に良いけどさ。てか。そうだよ、謝るのは俺の方なんだって」
「……?」
苦笑しながら言った言ったライノに、アインハルトは首を傾げた。
はて、彼に謝られなければならないことなど、何か有っただろうか……?
「いやぁ、俺さ、昨日……ああ、もうだんだん一昨日か……まあこないだの昼飯の後に、お前とヴィヴィオ、お前の記憶云々の話してたろ?あれさ……立ち聞きしてたんだよな……」
「えっ?」
「いや、ホント盗み聞きしたのは悪かった!」
パンッとてをあわせて頭を下げるライノに、アインハルトは戸惑いながら首を左右に振る。
「い、いえ。特に隠し立てしたかった訳では有りませんから……むしろ、申し訳有りません。暗い話をお聞かせして……」
「いやいやいや。ってか逆に謝られると思って無かったな……まあ、許して貰えるなら……」
苦笑しながら言うライノに、アインハルトはコクリと頷く。
「はい。別段、聞かれて困る訳ではないので……」
「さよか。しっかし……なんつーか壮大だよな、お前の目標……先祖の武術を受け継いで高めるってのは……言うと簡単だけどよ、並大抵のもんじゃねーんだろ?“覇王”の人生にしてもさ」
「……はい。最期には、本当に武術にのみ全てを賭けていた人でしたから……」
どこか懐かしむように、慈しむように、アインハルトは言った。その瞳は正しく時の彼方に埋もれた一人の王の人生を見つめ、遠い光を見るように細められてい
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