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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第二章
十九話 合宿終了!
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手の中で滑らせ引き戻すと、目の前で再沸出(リポップ)したターゲットの数を眼球の動きで確かめ、槍を縦に回転させるとその勢いで再び槍を腕の中で延ばしたかと思うと、自身の正面でクロスするような、けれど地面には叩きつけない絶妙な軌道で斧槍を振り回し、更に槍を滑らせ柄の中ほどを持ち、穂先を正面に構えて一瞬停止。

「四式・改――」
その言葉と共に、彼は真っ直ぐに6mは離れた位置にあるターゲットを睨む。
そうして槍の穂先がバチッと雷撃を纏い――刹那。

「――瞬光・穿!!」
突き出した雷を纏う槍の刺突が、“飛んだ”。明らかに槍の届かぬ範囲にあった筈のターゲットの頭が綺麗に貫かれ、消滅すると同時に、彼の周囲に[ALL OVER]の文字が踊った。

――――

「ウォーロック、リザルト」
[Yes sir]
驚く程低い声で自身のデバイスに命じたライノに、ウォーロックは短く答え、彼の周りに幾つかのホロウィンドウが踊る。

「……瞬光のタメ、もうちょい短くしてーな」
[牽制に使うと言うレベルにはまだ届きませんか?]
「使えない訳じゃねーけど、もう少し元の四式の役割よりも幅が欲しいのは確かだ」
[使用魔力量を減らしますか?]
「これ以上魔力量減らして実戦に耐えうるかってのは今一自信ないな……幾つか発動までのシークエンスを簡略化出来ないか?」
「……あの……」
「!?」
アインハルトが小さく声をかけた途端、それまでデバイスと会話を交わしていた彼……ライノは弾かれたように振り向いた。

「あ、ああ、アインハルト!!!?お、おま、何で起きてんだ!?よい子は寝る時間よ!?」
[声が裏返っていますキモイですマスター。何パニクってるんですか女性のような喋り方はお止め下さいウザいですマスター]
「其処まで言うか!?」
いきなり騒ぎ出したライノに一瞬ポカンとしてから、アインハルトは話し出す。

「いえ、その……月明かりで目が覚めてしまいまして……それよりも、ライノさん……先程の……」
「うぐっ……ど、どっから見てた……?」
明らかにやりにくそうな顔をして、ライノはアインハルトに問う。アインハルトにしてみると、何をそんなに焦っているのか分からず、逆に戸惑う。

「申し訳有りません。盗み見るような形で、先程の模擬訓練の開始からみていました……」
「だああ……悪い、見苦しいもん見せた……」
本気で落ち込んだ風なライノに、アインハルトは慌てて否定する。

「い、いえ、違います!その、余りにも見事な武で、寧ろ唖然としてしまいました……素晴らしかったです」
「うぐ……あ、あぁ、まあ……サンキューな……」
「……?、?」
何故か益々やりにくそうにするライノに、アインハルトは訳が分からず頭の中で疑問符を募らせる。自分は何か失礼な事を
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