第一章
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言った。
「そうでしょ」
「キスだなんてとんでもない」
彼はキスと聞いただけで顔を真っ赤にさせた、とはいってもそれは恥ずかしいからではなくて別の理由からだ。
「そんなことは」
「学生のうちはっていうのね」
「そうだよ、とてもだよ」
してはいけないというのだ。
「神も定められてるね」
「汝何とかかしら」
「うん、汝姦淫するなかれだよ」
「「別にいやらしいことじゃないわよ、キスは」
「キスだけで充分だよ、そんなことはね」
どうかとだ、彼はここでも牧師みたいに私に必死に説教をする。
「結婚してからだよ、校則でも書かれてるじゃないか」
「不純異性交遊はっていうのね」
「そう、だからね」
「絶対にっていうのね」
「絶対に駄目だよ」
また言う彼だった、やはり必死に。
「本当に君は」
「不真面目っていうのね」
「そんなことでは駄目だよ」
真面目な人の決まり文句がここで出た。
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