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やはり俺がワイルドな交友関係を結ぶなんてまちがっている。
結果として、比企谷八幡はまた独りになる。
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、知っている。そんなことは、ずっと前から。
「だったらちゃんと。ちゃんとお別れしようよ、お兄ちゃん」
小町の、俺とは違って真摯な目に見つめられ、俺はーーー
騒音とともに列車がホームにやってくる。
間からドライアイスでも漏れてきそうな音がし、その扉が開く。
千葉から八十稲羽は遠い。
そう簡単には行き来できない程度には。
遠距離恋愛は長続きする、などとよくいうが、それはあくまでお互いの間に恋人という明確な繋がりがあるからだ。
では、俺たちにはーー
俺たちには部活仲間という以外の明確な繋がりはない。
だから、きっと俺と彼女たちは疎遠になって行くのだろう。
どれだけ心の距離を縮めようが、結局人間は物理的な距離には敵わない。
だからこそ、きちんと別れを告げることが大切だと、小町は言うのだろう。
それは本当に正しい。
更には元いた場所での関係に区切りをつけ、新しい場所での新しい関係の障害にならないようにできるというのだ。
正しくて合理的。
何とも俺好みの選択肢ではないか。
選択肢に絞りはついた。
では問おう。
比企谷八幡。お前の選択はーーーーーーー
「ーーー行くぞ、小町」
「お兄、ちゃん…………」
途端にくしゃりと歪んだ小町の顔を直視できず、俺はその肩を押して扉へと向かわせる。
「そっか…………」
発車ベルの合間、俯き加減にポツリと呟かれた言葉がやけに頭に残った。
「そうだよね、お兄ちゃんはそういう人だもん…………仕方、ないよね…………」
ベルはなり終わった。時間だ。
あちらとこちらを分ける扉が閉まる。閉まってしまう。
その時。
「比企谷くん!」
「ヒッキー!」
それは現実か、それともただの幻聴か。
たった何日か聞かなかっただけなのに、妙に懐かしい声が。
雪ノ下雪乃と、由比ヶ浜結衣の声が聞こえた。
そんな気がした。
既に列車を三つ乗り換え、後は八十稲羽までは振動に身を任せるだけでいい。
年季を感じさせる客車に他の客の姿はなかった。
「お兄ちゃん、せんべい、いる?」
「…………ああ」
小町が差し出してきた個包装のパックを受け取る。
こうしていつも通りを演じようとして、こちらも気遣ってくれる小町だがやはり表情には生気を感じない。どこか惚けた印象を受ける。
間が悪くなって パリポリとせんべいを齧っていると、MAXコーヒーが飲みたくなった。
せんべいにはMAXコーヒー、何なら味噌ピーにもMAXコーヒー。千葉県民の常識である。
嘘です。調子にの
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