七話
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た。この光景を見るまでは……
「およ? ネギ坊主ではござらんか。一体こんなところで何を……」
長瀬が気配に気づき声をかけてくる。それに反応して他の面々もこちらを向く。皆一様に何故ここに、そんなことを言いたげな視線を向けてくる。つまり、コイツ等は自分達がどういう状況に置かれているのかを全く理解していない。
「全員、こちらへ来て並べ」
「へ?」
「早くしろ!」
今の私は教師だ。説教をするなどあまり柄ではないが、責務は果たす。
「並んだな。では……」
ぱぁん、と乾いた音が六度響き渡る。
「え?」
「は、反応できなかったアル」
一瞬おいて、自分達が頬をぶたれたのだと理解する。最も、何故ぶたれたのかは全く理解していなさそうだが。
「ちょっとアンタ! 何すんのよ!」
「何を、だと? それは此方のセリフだ。お前たちは一体何をしている」
掴みかかろうと伸ばされた神楽坂の腕をつかみ、締め上げる。
「っ!?」
「お前達が起こしたこの行動がどれだけ皆に迷惑をかけていると思っている。いや、迷惑をかけたなど思っていないのだろうな。でなければ呑気に遊んでなどいられるはずがない」
「あ……」
そこで綾瀬と近衛が状況を察したようだ。自分達は図書館島の深部に潜ろうとした。図書館島は罠などが多くあり、危険である。だからこそ地上組メンバーと密に”連絡を取り合っていた”。それが途絶えれば当然、地上組は何か起こったのかと慌てるだろう。
「お前達が遊び呆けている間、クラスメイト達はお前達の身を心配していたよ。学園長が安全を確認している、と言う言葉を聞いたあともな。宮崎なんかはお前達が無事だと聞いたとたん泣き崩れた程だ」
それを聞いてようやく全員が自分達がしたことの愚かさを自覚したようだ。
「すぐにここから出るぞ。言っておくが、お前達は新田先生に厳しく叱ってもらうから覚悟しておけ」
「げっ!」
「そんな〜!」
「しゃあない、かな」
「うう、そうですね」
「うう〜、説教は苦手アル」
「拙者もでござるな〜」
一応、皆を見つける前に辺りを探索して出口は見つけてある。場所を教え、先行させた後で私は……
「腹いせだよ、これはな」
ここに来た時に感じた視線が今は無いのを確認して、生徒たちと共に落ちてきたであろう未起動のゴーレムへと魔法の矢を放ち、破壊した。
『それでは、学年末テスト初日一科目目開始して下さい』
放送を合図に、生徒達は一斉に問題に取り掛かった。
「おめでとう、とでも言おうか? ”ネギ”先生」
「よしてくれ。それに、私がなったのではなく生徒達がしてくれたんだ」
円卓に向かい
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