暁 〜小説投稿サイト〜
少女1人>リリカルマジカル
第五十五話 思春期H
[10/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
ているんだから。だから、大丈夫よ」
「にっこりと怖いことを言わないでェーー!!」
『ますたー、諦めて頑張りましょう。マイスター、いつも以上にノリノリですから』

 休日の魔法練習場にて行われる、黒髪の親子による修行風景。レティ先輩の相談に載ってから2日後。運動会まで残り1ヶ月ということで、母さんにそのための練習をしたいと俺は申し出た。普段の訓練でも泣きそうだったが、背に腹はかえられない。そう覚悟を決めたのだが、初っ端から挫けそうです。


「ごほっ……ッ、……げほっ、ッはぁ……」
「撃ち落とした数45、守った数73、避けた数47、被弾数25。相変わらずの防御と回避ね。私としては、射撃スキルを磨いてほしいけど…」
『マイスター、さすがにこれ以上注文を増やしたら可哀想ですよ。それ用のメニューは、次の週ぐらいに回してあげて下さい』
「そうね、じゃあこれは来週にしましょうか」

 来週の訓練が、今日よりも地獄になりそうなことが決定した。

「それじゃあ、今日はもう1回だけ同じことをしましょうか。次は被弾数を減らすことを目標に、頑張るのよ」
「…………えっ」

 今日も地獄だった。


「身体、マジで重い…」
『今日は魔力の負荷度を、いつもの3倍にしましたからねー。当然ですよ』
「普通いきなり3倍にするか? せめて、2倍じゃね?」
「あなたがいつもつけていたのは、だいぶ軽くなっていたでしょう? 2倍も考えたけど、3倍でも問題ないわ。あなたの武器の1つは、その魔力量なんだから。増やせるものは増やしておくべきよ」

 俺以上に俺の魔力や限界を知っている母さんの言葉なので、文句を言うつもりはないけどさ。もうちょっと個人的には、容赦してほしい。チキンレースが如く、ギリギリの修行の連続って。さすがは、ラスボスである。

 ちなみに魔力負荷というのは、魔力を使ったギブスのようなものだ。母さんがコーラルに組み込んだものらしい。腕を上げたり、歩くといった行動全てに、魔力を使わなければならない。はっきり言って、かなり辛い。魔力がどんどん抜けていく感覚には慣れたつもりだったけど、今日は久々に脂汗が出た。

 子どもの頃にきつい修行ばかりしたら、身体に負担がかかるものだろう。筋力負荷とかは有名だな。幼い頃から鍛えすぎると、成長や健康的にあまりよくないのだ。だが、魔力負荷はこの定義には入らないらしい。むしろ推奨されているというのだから、本当に不思議な力である。

「基礎固めには、有名な方法よ。お母さんの子どもの頃も日常生活ではいつも負荷をかけて、過ごしていたわねー」
「あぁ、つまりやりすぎが基準の人に教えを乞うと、こうなるのか」
『Sランク魔導師が、一般的な基準で修行しているわけがないでしょう』

 つまり、なのはさんあた
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ