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少女1人>リリカルマジカル
第五十五話 思春期H
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りの修行は、一般の枠を超えているってわけですね。納得した。

「うーん、なぁ母さん。基礎が大切なのはわかるけど、ずっとこんな感じで修行するのか?」
「そうね……新しい魔法を覚えるにしても、1ヶ月でものにするのは大変よ。使いこなすつもりなら、あなたの得意系統である、変化や放出、フィールドに影響を及ぼすものかしら」
『天候操作系の魔法は、意外に相性がよかったですからね。長い詠唱と演算の所為で、頭がパンクしかけていましたが』
「うっせぇ」

 天候操作は、文字通り魔力を自然と交わらせ、操る魔法だ。俺の場合は、雷しか操れないが。どこにでも雷を撃ち落とせる広範囲型の儀式魔法だな。儀式魔法は詠唱が必要なものが多く、しかも長い。魔力も食うし、使いどころが難しいが、威力は強力だ。

「フィールド系か…。砲撃魔法とかは、やっぱり難しい?」
「難しいかと聞かれたら、難しいわね。あなたはどちらかと言えば、射撃を攻撃の主軸にした遊撃タイプよ。絶えず動きを止めないで、相手を手数で攻めていくスタイルね。一撃の火力に籠めるタイプっていうよりは、数で押していくタイプだわ」
「必殺技は無理かー」

 クイントたちを一撃必殺できる技は、やはり無理なようだ。火力は多少あるけど、削っていく必要がある。砲撃魔法って収束魔法だからな。もろ俺の苦手分野だ。100の威力を籠めた1の砲撃魔法っていうのが、どうも難しい。1の威力を籠めた100の射撃魔法ならできるんだが。似ているが、その効果はかなり違うだろう。

「あなたは魔力量が多い分、火力を上乗せしやすいわ。普通なら、かなりやっかいなタイプなのよ? 防御は固いし、手数も多くて、無視できないぐらいの火力がある。私なら、真っ先に潰しに行くわ」
『しかも、レアスキルまでありますからねー』
「そこまで、言うほどかな…? 俺の場合、タイマンされたら負けると思うし、小細工が効かないぐらいの火力や速さを持つ相手なら、何もできずに沈められると思う。一点特化型には、切り崩されやすい」

 なのはさんなら、ブレイカーで防御の上から一撃で沈められ、フェイトさんなら、こちらの攻撃が当てられずにやられるな。はやてさんは、俺よりも豊富な魔力量と手数を持っている。ユーノさんなら、彼の結界を破れるほどの火力が出せず、バインドでいつの間にか負けていそうだ。クロスケ君は、確実に勝負にすらならない。


「……あなたのそういうところは、長所であって短所ね」
「えっ?」
「自分の力量を見極めて、できることとできないことを取捨選択できることは長所よ。でもそれは、自分の力に勝手に見切りをつけて、これ以上は無理だって諦めてしまう短所でもある」

 言われて、初めて気づいた。母さんの言葉に、俺は目を見開く。確かに母さんの言うとおりだ、と俺自身すんなり受
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