暁 〜小説投稿サイト〜
とある物語の傍観者だった者
24話:もう1人
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時にオレと同じく前の世界から来た……いや、第二の人生を赤ちゃんから踏み出した転生者みたいなものだ。

 オレよりも奇妙な人生を歩んでいた。

「え、えーと、お前はオレのせいで動けず禁書の世界を堪能できないから、その八つ当たりというか腹いせで今日のこれを計画した??」

「そうだよ!【アニメ組み】のキミが【原作組み】のボクを差し置いてナニ楽しんでるんだよ!! ふざけるのも大概にしろよ、ボクに気をつかえよ!! キミよりボクの方が先輩なんだぜ? だったら尚更気をつかって遠慮しろよヒフミちゃん!!」

 ………。

 なんか、もの凄い理不尽な理由で怒られている気がするんだが。

「で、でもまだ【妹達編】じゃねーか。まだ【禁書】のストーリーは始まったばかりじゃん……」

「おいおいそれは本気で言っているのかい? フォローにもなっちゃいねーぜ?」

「えー……」

「酷いよ、ヒフミちゃん」

「え、なんかゴメン……」

「よくも、よくもっ……うぐっ、ひぐっ」

「………」

 変態に泣かれた。血の涙だ。

 まぁ長い年月をかけて待っていたんだろ。そこまで楽しみにしていたんだろう、この禁書の物語を。

 オレ的にはどの話も下手したら死亡フラグで本気で嫌気が差すレベルなんだが……

 まぁでも、悪いことばっかりじゃないけどな。

「まぁ、お前の言い分はわかった」

「本当にわかってくれたかい?」

「まぁな……でも、日頃の行いが悪いから罰があたったんだろ? お前には前科があり自業自得でしかないんだよボケ。お前がオレに何か文句言える立場でもない気がするんだが」

「………」

 こいつはテスラよりも性質が悪い。

 テスラも相当酷かったが反省して今は改心している。

 しかし、こいつの場合は違う。

「ボ、ボクの予定では昨日の敵は今日の友で、禁書目録編からはテスラたんみたいに味方で活躍する予定だったんだよーーー。っていうか今思ったらテスラたんアイツ何抜け駆けしてるんだい!! NPCのくせに!!」

「………」

 もう救いようがないな。

 オレはこいつを、この変態を許せそうになかった。一生許すことはないだろう。

「まぁいいや。テスラたんにはNTRでも体験して絶望を味わえばいいさ。リリィたんも自分を助けてくれたお兄たんが変態で大っ嫌いになるんだから。ふひひ」

 ………。

 リリィたんに嫌われるのは困るかも。

「まぁなんだっていいさ。とりあえずはキミを滅茶苦茶にしないと気がすまないんだ。泣いて謝っても遅いんだからねヒフミちゃん」

 なんか、ヤバイ展開だな。

 冗談では済まされないんだが、こいつは【禁書】の物語に出遅れた、ただそれだけの理
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