暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第3章 さらば聖剣泥棒コカビエル
第57話 愛、故の殺意
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ぞイリナ!」

「えぇ! すっごく綺麗! で、でもいいのかしら? だって聖は主の象徴で魔は魔王の象徴よ?」

「し、しかしこれも神器(セイクリッド・ギア)で創られたものということは、我らが主のご意思という可能性も……あぁ、しかし……」

 なんて言いながら苦悩しつつもこれでもかという程聖魔剣を眺め回し、最終的には

「「あぁ主よ! 我らがごとき若輩者には貴方様の崇高なるご意思をどう受け止めればいいのか分かりません!!」」

 なんて天を仰ぎながら口にした。でもそんな時でも手に持った聖魔剣は離さないのな。そんな2人を俺たちオカ研と生徒会の面々は苦笑しながら見ていた。2週間前には考えられなかった光景だよな、これ。これも体張ってくれた火織のおかげなのかね? ……ん? 火織?

 よくよく見てみると、俺達の輪の中に火織が、それに黒歌姉や龍巳、白音ちゃんもいない?

 不審に思いつつ辺りを見回すと……何故か俺達から少し離れた所で4人が固まっていた。あいつら一体どうしたんだ?

「さて、そろそろ()()()の対処もしようかしらね?」

「そうにゃね、そろそろ視線と殺気もうざいし」

「火織姉様は休まなくても大丈夫ですか? もう怪我の方は回復してますけど体力の方は……」

「あはは、大丈夫よ。それに殺気もどちらかと言うと私1人に集中してるし。なら私も対処に回らないとダメでしょ」

「ん、でも無理しない」

「えぇ、分かってる。龍巳は結界の制御、よろしくね」

「了解」

「初手は火織かにゃ?」

「えぇ、うまくいけば一手で終わるし。黒姉と白音は外した時にお願いね?」

「任せるにゃ」

「火織姉様には指一本触れさせません」

 という会話とともに火織は右手に刀、左手に脇差しを創りだした。更に黒歌姉もライザーと戦った時のように両手の爪を鋭く伸ばし、白音ちゃんも両手の指をポキポキと鳴らし始める。こいつらいきなりどうした……っていうか殺気ってなんのことだ?

「あ、あなた達一体何を?」

 遅ればせながら皆も火織達が臨戦態勢になっているのに気付き、部長が代表して疑問の声を上げる。それに対して

「皆はその場でじっとしててくださいね? 大丈夫ですから」

 と、火織が俺たちを安心させようとするかのように笑顔を向けてきた。……いや大丈夫って言われても両手に刀持ったまま言われてもな。黒歌姉たちは真上見ながらなんかピリピリしてるし。

 そして笑顔だった火織もすぐに真剣な表情になると黒歌姉たちと同様に真上を向きつつも、左手の脇差しをまるで弓でも引き絞るかのように脇へと構え……

禁手化(バランス・ブレイク)

 って禁手化(バランス・ブレイク)!? 火織本
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