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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第3章 さらば聖剣泥棒コカビエル
第57話 愛、故の殺意
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こもった視線で睨みつけると、そのまま龍巳の開けた結界の穴から飛び立っていった。……これで、ようやく終わったのか。

「ねぇ火織、なんで見逃したにゃ?」

「あれ、イッセーにとって害悪」

「私達がいる限りお兄ちゃんに手出しなんて絶対にさせませんけど、見逃す必要も……」

 そう聞かれた火織は3人に答える代わりに俺に言葉を投げかけた。

「イッセー、あれがあんたのライバルよ」

「ライバル? 敵じゃなくってか?」

「えぇそうよ。イッセー、あなたは強くなりたいんでしょ?」

「あぁ、そのために毎朝あんな過酷な修行続けてるんだし。それに今までずっと守ってもらってたからな。だから今度は俺が火織たちを守ってやれるくらい強くなりたいんだ」

「「イッセー……」」 「お兄ちゃん……」

 う、俺今もしかしてすげぇ恥ずかしいこと言わなかったか? 黒歌姉たちもほんのり頬を赤らめてこっち見つめてるし!

「そう。ならもちろん私達より強くなるってことよね。ところでさっきの白龍皇も今度は私達に勝てるよう私達より強くなるかもしれないわよ?」

「……あっ!」

 そうか! あいつは白龍皇だから本来俺の宿敵だけど今のあいつが狙ってるのは火織たちだ! これ、俺が目標を叶えるためのチャンスじゃねぇか!!

「火織、俺強くなるよ! あいつが火織たちより強くなる前にあいつより強くなる! 今度は俺が守る番だ!!」

 そう俺が言ったとき火織は、嬉しそうに笑ってくれた。

「えぇ、頑張ってねイッセー」







「火織、もしかしてこのために?」

「えぇ、明確な指標があったほうがイッセーもやる気になるでしょうし」

「……でもやっぱり危険なんじゃ」

「あんまり過保護だとイッセーも成長しないわ。それに……いざというときは私達もいるんだし」

「……分かった。今は保留。でも……イッセー、本当に危なくなったら」

「うん、容赦しないにゃ」







 こうして長かった1日は、ようやく幕を閉じた。














「ところで、ねぇイリナ、ゼノヴィア」

「なぁに火織ちゃん?」

「どうしたんだ?」

「私が言えた義理でもないんだけどさ、良かったの? エクスカリバー全部砕いちゃって。祐斗が砕いちゃったのはまぁしょうがないとして、あなた達まで砕かなくっても良かったんじゃ……」


 ………………


 ………………………………


 ………………………………………………


「「………………あぁっ!?」」

 その後俺たちは必死こいてさっきまでの戦闘で荒れ果てたグラウンドから戦闘の余波で散らばったエクス
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