六話
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めたものだ。これを見てしっかり勉強するように」
「「はーい」」
さて、これでしっかり取り組んでくれるといいんだが……何か嫌な予感を感じながら、その日の業務を終えた。
「ネギ先生、ここなんだけど……」
「ああ、これはだな……」
その日の夜、早速何人かの者達がロビーにいる私の元を訪れていた。大河内に和泉、那波に雪広、少々強引に連れてきた真名に刹那等、比較的真面目な者たちだ。
「それにしても、ネギ先生がわざわざおっしゃって下さったのに、これだけしか来ないなんて……」
「ゆーな達は後から来るって言ってたけど」
まぁ、来てくれただけ良い方だろう。突然真剣に取り組めと言われても、早々出来るものではない。
「ネギ先生、ここえーか?」
「ああ」
出来れば、この行動が結果に繋がってくれればいいんだが……しかし、現実は厳しいものでネギの知らぬ所で大きな問題の種は着々とその芽を伸ばしていた。
「ネギ先生! 皆が図書館島で行方不明に!」
「「ええー!?」」
今朝方渡された最終課題に続いてこのトラブル。ただえさえ低かった運が拍車をかけて悪くなっていっている気がする。ネギはため息を抑えることが出来なかった。
「それで、詳しく話してくれ」
何とか慌てる宮崎のどかと早乙女ハルナを宥め、詳しい事情を尋ねる。しかし、その内容がまたネギに頭痛をもたらした。曰く、――クラス解体、小学校からやり直し。――頭の良くなる本が図書館島に! と、言う二種類の噂。それがこの騒動の原因であった。
「いくら私立といえど、小学校からやりなおしなんて暴挙がまかり通る筈がなかろうに……」
「え? あー、確かに」
常識的に考えて無茶な内容であるそれも、麻帆良と言う理由で無茶ではないと言う意識が生まれる。
学園に施された大規模な認識阻害の結界の影響だ。多くの魔法使いが活動する場においては必要なものなのかもしれないが、こうやって常識を欠如してしまうほどの強さはいささか問題であろう。
「……私はこの事を学園長に報告し、指示を仰いでくる。皆は自習をしていてくれ」
「で、でも! 学校に知らせたら明日菜達が!」
当然、罰を受けるだろう。だが、それもいたしかたない事だろう。
「それに、先生も最終課題があるんでしょ! もしコレの所為で不合格なんてことになったら!」
「最終課題? 一体何のことですの!?」
不味い事になった……今朝方渡された最終課題。2-Aを最下位から脱出させると言う内容までは見られていないものの、それを渡された事自体は何人かの生徒に目撃されてしまっている。この時ばかりは付近に生徒がいたと言うのに無造作に最終課題を渡してきたしずな先生を恨んだ。
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