Development
第三十三話 蠢く思惑
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って、具現化して置いてあった武装のもとへ向かう。
って……なんで!? 最終チェックって言ったよね? なんでそんなの手に持ってるの!?
「ちょ、ちょっと本音さん!?」
「まかせて〜」
「……はぁ」
簪さんのため息をよそに、やる気十分の本音さんは僕らの仕事量を50%増やして去って行った。
僕はこのとき、今まで簪さんが頑なに本音さんを作業に関わらせなかった意味がようやくわかったのだった。
◇
簪の専用機完成から二日。ついに個人別トーナメントのペアが発表された。ただし、トーナメントにおける対戦相手は当日決まる。
ペアの組み合わせは専用機持ちの過半数を占める一年生の稼働時間を配慮して、一年生グループと上級生グループに分けられてそれぞれがペアになるようになっていた。また、人数の関係上留年している紫苑と、一年生の中でもっとも稼働時間が長いと判断されたラウラは上級生グループに入ることになった。
つまり、紫苑が楯無やフォルテたちとペアになることはない、ということだ。
そして行われた抽選の結果、組み合わせは以下のように決まる。
凰鈴音&ダリル・ケイシー
セシリア・オルコット&フォルテ・サファイア
シャルル・デュノア&更識楯無
更識簪&西園寺紫音
織斑一夏&ラウラ・ボーデヴィッヒ
以上である。
特に誰とであれ私情を挟むまいと決めていた紫苑でも、最後まで開発に付き合った簪とペアを組めたことに僅かばかりの喜びを感じていた。
しかし、それ以上に……織斑一夏とラウラ・ボーデヴィッヒのペアには不安を掻き立てられる。
何かが起こる、そう感じてしまったのは無理からぬことだった。
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