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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百七十五話 ようこそイゼルローン要塞へ
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情で整列していた。

「ラプンツェル、流体金属層に着水します」
通信兵がラプンツェルの動きを逐一報告してくる。

その報告の暫く後、イゼルローン要塞の流体金属層を抜けた、ラプンツェルがその巨体をドックへと入港させてくる。ドゥンケル艦長の見事な操艦で寸分ずれずにドックの減圧ハッチへピタリと接舷する。

軍楽隊が奏でる帝国国歌の流れる中、ハッチが開くとテレーゼが此処でも手を振りながらにこやかに姿を現すと“帝国万歳、皇女殿下万歳”の声が上がる。

早速、シュトックハウゼン大将とゼークト大将がお互いに競う様にテレーゼの前に跪き頭を垂れ挨拶を行う。
「「皇女殿下にあらしゃりましてはご機嫌麗しく」」

相も変わらずの要塞司令部と駐留艦隊司令部の仲の悪さを象徴するが如き行動に、テレーゼは内心では苦虫を噛み潰したような感覚で有ったが、それをおくびにも出さずににこやかに2人に話しかける。

「シュトックハウゼン、ゼークト出迎え御苦労、卿等のお陰で帝国は安泰と言えるのじゃ、陛下も嘸や御喜びであろう。妾が確とお伝え致すぞ。ささ皆、顔を上げよ」
テレーゼの話で、皇帝陛下のお耳にも自分達の事が入ると判り、シュトックハウゼンもゼークトも喜びに顔が赤くなる。

「「皇女殿下の御尊顔を御照覧できる事は、子々孫々までの譽となりまする」」
またも二人で競う様に話した語句が全て一緒で、テレーゼは“実は仲が良いんじゃない?”と思った。
「両人とも、その様に畏まることは無いぞよ。暫く過ごす妾はいわば居候じゃ、家主がその様に畏まっては、返って困惑してしまうぞよ」

「「御意」」
またも同時に返事をする2人に思わずニコリとするテレーゼで有った。

「殿下、そろそろ時間でござます」
臨時の侍従武官として参加しているケスラー大将がテレーゼに小声で伝える。
「そうで有ったな。両名とも、まずは要塞司令部へ案内致せ」

「「御意」」
テレーゼに言われた両名は、直ぐにテレーゼのエスコートをし、要塞司令部へと案内する。
その途中で、“此処は何でございます。どの様な部署でございます”と説明をし続ける。それを聞いたテレーゼは一々納得しながらエレベーターや動く歩道で移動を行う。

「殿下、此方が要塞司令部でございます」
シュトックハウゼンが恭しく扉を開けると、テレーゼの前にはOVAで散々見た、イゼルローン要塞司令部の姿があった。扉の中では司令部要員が全員敬礼して勢揃いしていた。此処でも“帝国万歳、皇女殿下万歳”の声が上がる。

「皆、御苦労である。卿等のお陰で帝国は安泰と言えるのじゃ」
その言葉に、皆が皆、喜色を見せる。

その上で、ケスラーが殿下からの贈り物があると告げ、要塞、駐留艦隊、同行のエッシェンバッハ、ケスラー、ロイエンタール、ルッツ、ワ
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