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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百七十五話 ようこそイゼルローン要塞へ
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トック事件)での卿等の働きで妾も父上も無事だったのじゃ、卿等に感謝こそしても、何の落ち度があろうか」

テレーゼの言葉に事件解決に参加したビッテンフェルト以下の将兵は益々感動する。
「殿下、ありがたき幸せでございます」
「これ、ビッテンフェルトらしくないぞよ。卿は豪放磊落な性格であろうに」

テレーゼがニヤリと笑いながら、ビッテンフェルトを見る。
「殿下、それではビッテンフェルト提督が可哀想ですよ」
ズザンナが助け船をだす。

「そうじゃな、ビッテンフェルト、シュワルツ・ランツェンレイターの皆よ、妾は卿等のような者達を旗下に迎えられた事を望外の幸せと思っておるぞ、ビッテンフェルト艦隊、ミッターマイヤー艦隊、メックリンガー艦隊は妾の誇りじゃ」

「殿下、勿体のうございます」
ビッテンフェルトを含めてその場にいた全員が頭を垂れる。
「良い良い、早速だが艦内を案内して貰うぞよ」

「御意」
テレーゼの話を聞きビッテンフェルトが先頭に立ちケーニヒス・ティーゲル艦内を案内する。
テレーゼは自分が設計から建造まで顔を出した艦で有るので、殆どのことを判っていたが、素知らぬ振りをして案内を受ける。

案内を受ける中で、会う兵会う兵に気さくに言葉をかけ将兵を労う。言葉をかけられた兵はテレーゼの気さくさと心の籠もった労いに感動し感謝する。

3時間ほど視察を行ったテレーゼは最後に、自ら彫った印章を押して作った太陽神御札(天照大神)とそれを納めるお社を各艦に飾るようにビッテンフェルトに渡し、同行した各艦隊乗員全員にテレーゼのデザインした絹のハンカチを下賜することも同時に伝えられた。

この後、翌日までの間にミッターマイヤー艦隊、メックリンガー艦隊にもアリバイ作りで視察を行い、ビッテンフェルト艦隊と同じ様に気さくに言葉をかけ将兵を労う事で、3個艦隊総数450万人がテレーゼに忠誠を尽くすことになる。

そして、3艦隊共に、テレーゼ謹製の御札が飾られた艦内神社が帝国軍のテレーゼ派の艦艇に安置されることになり、現状で帝国が信じているとされているオーディン信仰と共に、テレーゼ派の信仰の中心になっていく。これも地球教対策の為であるが、テレーゼ自身が元日本人と言う辺りで天照大神崇拝を図ることになっていた。






帝国暦485年12月20日

■銀河帝国 イゼルローン要塞

この日イゼルローン要塞は嘗て無いほどの緊張感に包まれていた。何故なら要塞竣工以来初と成る皇族のお成りが行われる為である。

既に先導艦がイゼルローン要塞へ到着した1時間前から将兵が集合した宇宙艦ドックでは、要塞司令官トーマ・フォン・シュトックハウゼン大将、要塞駐留艦隊艦隊司令官ハンス・ディートリッヒ・フォン・ゼークト大将以下の面々が緊張した表
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